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 昨日11月8日午後3時から、渋谷のタワーレコード地下1Fにて開催されました「in the city TOKYO 2005  セミナー」に参加してきました。これは(社)音楽制作者連盟(EMP)の「音楽配信時代のコミュニティ・マーケティング」と題したセミナーでした。
 以下のような内容でした。

 第一部 コミュニティ・マーケティングの現状
     SNS、blogなどコミュニティによる情報集約、形式、発信の時代へ
     講師:吉田就彦氏 デジタルハリウッド大学院客員教授
 第二部 パネル:
     アーティスト・コミュニティがメディアを超える
     モデレーター:吉田就彦氏
     パネラー:丸山茂雄氏((株)247MUSIC 代表取締役)
          帽田基資氏((株)モバイルコンテンツ 代表取締役)
          佐藤剛氏(ファイブ・ディー(株) 代表取締役)

 聴衆は約250名というところでした。午後3時30分にセミナーが開始されました。
 講演者・パネラーのプロフィールは以下の通りです。

吉田就彦  http://www.yshouse.jp/ ヒットコンテンツブログ
 1957年生まれ。キャニオンレコード(現ポニーキャニオン)にて、チェッカーズやおニャン子クラブ、中島みゆき等の数々のヒットに関わる。映画プロデューサーとしても、ビートたけし主演の「教祖誕生」等をプロデュースする。同社での最後の仕事は「だんご3兄弟」。「デジタルガレージ」に取締役副社長として入社後、EC事業の立ち上げやコンテンツ・ビジネスのコンサルティング等を行う。現在、ワイズハウス代表取締役。デジタルハリウッド大学大学院客員教授。著書に「ヒット学〜コンテンツ・ビジネスに学ぶ6つのヒット法則」(ダイヤモンド社)がある。

丸山茂雄  http://d.hatena.ne.jp/marusan55/ 丸山茂雄の音楽予報
 1941年生まれ。66年早稲田大学商学部卒業、(株)読売広告社入社。68年 (株)CBSソニーレコード(現 (株)ソニー・ミュージックエンタテインメント/SME)入社。78年 (株)EPICソニーレコード設立。92年 (株)SME代表取締役副社長就任。93年 (株)ソニー・コンピュータエンタテインメント/SCE設立、代表取締役副社長就任。98年 (株)SME代表取締役社長、01年 (株)SCE取締役会長を経て、03年 (株)247MUSIC設立、代表取締役就任現在に至る。また、 (株)SCE取締役及びソニー(株) のアドバイザーを兼務されている。

帽田基資
 大学卒業後、マーケティング会社に勤務。メーカー・流通・広告・ダイレクトマーケティングに従事した後、大手エンターテインメント企業の執行役員に就任。音楽ビジネスとTVプロデュース、デジタルコンテンツの開発などに寄与する。03年10月 (株)ドワンゴで執行役員に就任。モバイルから発信するエンターテイメントを目指し尽力を注ぐ。04年8月(株)モバイルコンテンツ代表取締役に就任。モバイルのメディア化を目指しデジタル流通の確立と、リッチコンテンツ・ソフト開発に注力。

佐藤剛
 1952年岩手県生まれ、幼稚園から高校まで仙台で育つ。74年に明治大学文学部演劇科卒業後、週刊ミュージック・ラボの営業・編集・ライターを経て、77年からアーティスト・マネージメント及びプロデュースに携わる。82年、ファイブ・ディー(株) を設立。88年から本格的にプロデュース業を開始。プロデューサーとしてTHE BOOM、ヒートウェイヴ、中村一義、SUPERBUTTER DOGなど多くのアーティストを手がけている。02年、東芝EMI、ロードアンドスカイ・オーガニゼイションとともに(株)ファイブスターズを設立。

 第一部の講演は、以下のような内容でした。

 ホームページWebの変遷の中での新時代、ブログの登場・隆盛の中で、これを「Web2.0」の時代と言われている。このblog、SNS(私が入会していますMixiが日本では一番大きなSNCです)を含めたネットコミュニティの現状と、今後の展望を、テクノラティの資料等を使って説明。
 その展開の中で、音楽というビジネスは、アーティスト・オリエンテッド・コミュニティ(Artist Oriented Community  略してAOC)の発展により、一般の顧客が情報を発信する時代にシフトしていき、その中で新しいアーティストが育ち生まれていくことを指摘。それを支えるコミュニティをAOCと定義して、アーティストがそのコミュニティにより育てられて大きくなる可能性を述べた。そして、そのコミュニティをサポートするのが、デジタル社会における、パーソナル・デバイス・メディアである、パソコンや携帯電話、iPod等の携帯音楽プレーヤーであり、それらのデバイスが、ロングテールの中に生まれていくアーティストをはぐくむコミュニティに発展していく可能性を指摘した。

 第二部は、第一部で提起したAOCの具体的な事例を、ゲストパネラーの皆さんに話してもらう。

 丸山茂雄氏からは、新しく作られるmF247における事業コンセプト「優れた音楽・新しい音楽がリスペクトされ、明日のヒットを生み出す場所」というサイトコンセプトは、正にAOCの具体的な形。

 帽田基資氏からは、モバイルコンテンツ社が1100万人の音楽に興味があるであろう着メロ事業者連合のサイトを利用して、音楽コミュニティを形成して、それを新人アーティストの世に出る仕組みや有効なマーケティングツールにできないかというトライアルを実例を挙げて説明していただいた。その具体例として、4人組女の子のグループ「MissingLink」のデビューに至る話を解説。渋谷で実際にやったことを話されたが、これは私にはたいへんに面白かった。

 佐藤剛氏からは、先日中南米ツアーを終えた宮沢和史のツアー報告や、その模様を伝えるblogの紹介があった。これはまた私には非常に興味深かった。

   http://www.five-d.co.jp/miyazawa/jp/blog/la2005/
            宮沢和史 中南米ツアーblog Latin America 2005

 私の一家4人はみな「ザ・ブーム」のファンであり、つねに公演には必ず行っています。ホームページもブログもすべて見ていますが、春にあった東ヨーロッパツァーでもブログもよく読んでいたものです。
 このツァーでの各国のアーティストとの歌のコラボ、「島唄」や「ひとつしかない地球」の話を交えて、音楽を中心としたファンやアーティスト達とのコミュニティの拡がりが大事なんだなということが判った。今後、東ヨーロッパやロシア、南米等々で、この島唄等が唄われるときに、著作権の問題が出てくるが、これもまた実に大変であり大事な問題であろう。
 現在宮沢氏のブログでは、演奏会場での模様をいわばリアルタイムで音を披露しているわけだが、実際の歌がのせられない。それは著作権のことがあるからなのだ。

 また、吉田就彦から第一部で時間の関係で喋られなかったこととして、コミュニティ形成によるblogを使った宣伝の事例として、秋葉原で今話題の「モエシャン」(萌えの美容室)の宣伝事例を紹介。モエシャンでは、最初に多くのブロガーを無料招待したという。これにより、今でも日本のみならず、海外からの取材紹介を受けるようになった。またテレビでの「電車男」でも扱われていた。私は「電車男」は映画も、テレビも見たものですが、テレビのみが「モエシャン」が扱われていました。あの「電車男」は大きな宣伝媒体になったでしょうね。

 最後に、アフィリエイトをどう思うかという質問があり、これは誰も「おおいにいいことでは、どんどんやってほしい」ということでした。コンテンツファンドに対する意見は?という質問には、これは私も思いましたが、売れるか売れないか判らないものにファンドがちゃんとお金を出してくれるならありがたいが…………というような丸山茂雄さんの答えで、私なんかすべて納得というところでした。

 私には、実に貴重な時間でした。この講演者・パネラーの方の本を見つけたならすぐに読みたいなという思いでした。
 とくに丸山茂雄さんは、私より7歳上ですから64歳の方です。できたら、このパネラーとしては発言に時間が短くて喋りきれなかったかなというところで、少々残念でした。ただ、彼の話す姿勢はとても好きになれました。もっと話を聞いていたいという思いで、すぐに彼のブログを読みましたものでした。

 それと、大事なことを感じました。吉田就彦さんが言われたことですが、「PC・携帯電話・携帯音楽プレーヤー」が、今、そしてこれからの大事な中心的な存在になるということです。私はこれにものすごくいわばショックを受けました。私はパソコンでも携帯でも、双方ともインターネットが見られ、メールが送受信できるわけであり、いわば、中心はインターネットであり、もはやパソコンはその中心にはないのだと思っていましたが、実際にiPodを使ってみると、たくさんの曲をインストールできるのはパソコンであるわけです。パソコンにより、すべてが完成するのです。このことを強く感じました。
 ただし、これはまた別に大きなことだと思いますので、また別に展開します。(2005.11.09)

 1日です。神田明神からの帰りです。秋葉原のほうにこの階段を降ります。このあたりに銭形平治が住んでいたということです。