スーホの白い馬―モンゴル民話 (日本傑作絵本シリーズ)
スーホの白い馬―モンゴル民話 (日本傑作絵本シリーズ)
クチコミを見る

書 名 スーホの白い馬
再 話 大塚勇三
画   赤松末吉
発行所 福音館書店
定 価 980円
発行日 1967年10月1日発行
読了日 2007年5月27日

 きのう我孫子の自宅で、この本を見つけました。かなり埃にまみれていたのですが、綺麗にして王子の家までもってきました。ポコちゃんにあげるためです。でも裏表紙に「読んであげるなら 4才から じぶんで読むなら 小学校中級むき」とあります。まだポコちゃんには難しいかなあ。
 でもきのう手にしたのですが、中は読みませんでした。電車の中でも読みませんでした。中を読んだら、話は間違いなく涙が出てしまうので、妻の前でも電車の中でも羞しいからです。
 でも今は誰もいない、この部屋で読みましたが、やはり涙で溢れてしまいます。なんと、悔しく悲しい話でしょうか。
 最後の見返しのページに「5−1」とクラス名が書いてあり、そのあとにおはぎの氏名が書いてあります。おそらく、おはぎはこの絵本を自分のクラスへ持っていきまして、みんなに見せてあげていたのですね。次女のブルータスも好きな絵本だったかと思います。

 また今も涙を流した話です。その一番涙の出てしまったページが以下です。

 かなしさとくやしさで、スーホはいくばんも、ねむれませんでした。
 でも、やっとあるばん、とろとろとねむりこんだとき、スーホは白馬のゆめを見ました。スーホが、なでてやると、白馬はからだをすりよせました。そしてやさしくスーホに、話かけました。
「そんなにかなしまないでくださ。それより、わたしのほねや、かわや、すじやけを使って、がっきを作ってください。そうすれば、わたしはいつまでも、あなたのそばにいられます。あなたを、なぐさめてあげられます」

 もう私の顔は涙ばかりになってしまいます。スーホはこの夢から覚めて、この楽器を作ります。これが、今でもモンゴルにある「馬頭琴」という楽器です。
 でもなんだか私は涙ばかりの顔になってしまいました。ポコちゃんに読んであげられるのかなあ。
 でも今私は判りました。
 私の娘二人はいろんなことを知りました。いろんなことを覚えました。でも、今二人とも教員になって、またたくさんの生徒たちにいろんなことを教えているのは、子どものときに、妻と私がこうした絵本を読んであげたことが大きいのかな、ということです。
 こうして、スーホとその白馬の悲しい物語を二人に読んであげたことは、二人に大きなことをもたらしてくれたように思います。
 絵本を小さいときから読んであげたことは実によかったことです。やがて、自分で何度も読むようになって、その物語が二人の娘の心の中に今もひっそりと存在してくれているのです。
 このことが一番嬉しいことかなあ。そしてまたこの絵本を、私の娘が私の孫にも読んであげることになるのでしょう。
 私はただただ嬉しさでいっぱいです。

    周の雑読備忘録「『スーホの白い馬』」へのコメント へ