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 昨日の電車の中でこの本を読み終わりました。

書 名 ワレ皇居(きゅじょう)ヲ占拠セリ
    二・二六事件秘話「宮城 坂下門内の変」
著 者 仲乗匠
発行所 恒友出版
定 価 1,800円
発行日 1995年2月26日初版第1刷発行
読了日 2007年6月23日

 この2・26の決起が失敗に終わってしまったのは、「第十三章白紅」に書いてある内容です。襲撃目標であった木戸幸一を坂下門から、皇居に入れてしまったことにあります。このときには、中橋隊がこの門の警備についていたわけで、それを阻めたはずなのですが、間一髪で、木戸は皇居に入ります。

 参内した木戸は解体したにひとしい内閣を、湯浅宮内大臣の名で召集し、内大臣代理に一木枢密院議長をあて、内閣に代わって宮中に政治の核を作り、難を逃れた後藤文夫内相を首相臨時代理とすることで、決起将校や真崎ら皇道派高官の後継首班をめぐる政治的意図を粉砕したのである。
 その木戸を援護したのは、ほかならぬ天皇であった。終始鎮圧を求めた天皇だったが、混乱の極にあった政体を収拾したのは天皇ではなく、木戸の政治手腕といってよかった。
 中橋にとっては、木戸を坂下門で打ち洩らしたのは、だからこそ明暗を別ける大きな失態となった。完全に中橋は玉を擁することに失敗したのである。

 だが思えば、このことを明確に目標に掲げていたのかというと、なんだか曖昧なだけではなかったのかという思いになります。やはり計画自体そのものが中途半端だったという思いがあります。
 もうこの事件も、歴史の彼方へ流れていってしまいます。残念ですが、仕方ないことなのかもしれません。

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 写真は17日に長女夫妻がもってきてくれたケーキです。