2007年10月10日
周の雑読備忘録「坂口和澄『もう一つの「三國志」』」
もう一つの『三國志』 ―「演義が語らない異民族との戦い―この本を読み終わりましたが、今までにもこのブログに、私が読んだそのときの思いを書いてきました。それを含んで、すべて書き改めましたので、重複する部分もあるわけですが、以下にまとめて書いておきます。(2007.10.10)
この本を時間がかかりましたが、すべて読み終わりました。ほぼ我孫子の自宅との往復の電車の中でのみ、読んでいました。
書 名 もう一つの「三國志」
───「演義」が語らない異民族との戦い───
著 者 坂口和澄
発行所 本の泉社
定 価 1,714円+税
発行日 2007年8月12日初版第1刷
読了日 2007年10月10日
私は最初次のような思いを感じて書いていました。
もうこれは面白いです。どんなに面白いかというと、私はその面白さを読むのが怖くて、本を開けられないのです。本を読むと、いつか読み終わってしまいます。それがものすごく怖いのです。
最初に以下が大変に気になりました。
曹操には十三人の女性に産ませた男の子が二十五人いた。そのうち六人は生後まもなくか。あるいは十歳未満で亡くなっている。めぼしい子といえばベン皇后が生んだ曹丕・曹彰・曹植、劉夫人が生んだ曹昴、杜夫人は生んだ曹コン、環夫人が生んだ曹沖・曹宇、王昭儀が生んだ曹幹、孫姫が生んだ曹彪あたりであろうか。
父曹操の文学者としての一流の才能を受けたのは曹丕と曹植、これにやや劣るのが曹コンだった。文学者ではないが、これに十三歳で夭逝した天才児曹沖も加えていい。
私はこんなに多くの曹操の息子たちを知りませんでした。
私は前に、この曹操の息子の夢を見たことを書きました。
http://shomon.net/bun/yume3.htm#050910 曹丕・曹植の兄弟
でも思えば、この私の夢で見た「曹林」という人物に関しては、この著者は書いていませんね。まあ、仕方ないかなあ、と思ったものでした。(2007.10.07)
日本人が読める「三國志」としては、以下の本を私は読んできました。私が読みました順です。
吉川英治「三国志」
柴田連三郎「英雄ここにあり」
陳寿「三國志」(裴松之の註を含む)
羅貫中「三國志演義」
横山光輝マンガ「三国志」
北方謙三「三国志」
伴野朗「呉・三国志 長江燃ゆ」
もちろん、あと短いものはいくつも読んでいます。
それに小説ではないのですが、
http://shomon.net/kansi/siika2.htm#tutii
土井晩翠「星落秋風五丈原」
は一時は全文暗記暗誦できたものでした。あと「世説新語」、「三国志平話」はまだ読んでいません。手に入れるのが大変だから、図書館でと思っています。
それと宮城谷昌光さんの「三国志」が「文藝春秋」で連載中です。私はこれが世界で最大の「三国志」になるだろうと思っています。
ところで、この坂口和澄さんのこの本ですが、大変に読み応えがあります。「西南夷の章」の「南征の目的はどこにあったか───諸葛亮」というところは、実に頷きました。孔明の南征は、「一体あんな遠征することが何になった
のかなあ?」という思いもあったのですが、実に納得できました。
でも、思えば「三国志」の世界というのは、こうしたことをすべて含んでいるんですね。たとえ、「演義」には書かれていなくても、「正史三国志」では簡単に書いてあっても、それはまた別なところには、詳しく書かれています。
そういえば、陳寿の「正史三国志」よりも、裴松之の註のほうがずっと文量が多いと思っていましたが、この21世紀近くなって実際に数えた人がいるそうで、わずかに陳寿の著述のほうが、文の量は多いそうです。これを知って私は実に驚いたものでした。私が考えることなんて、実に誰とも同じようなことしか頭に浮かばないものなのですね。
奥付やインターネットで見つけた、この著者の著作が以下です。
「戦」日中出版 1985年12月
「眞説三國志」小学館 1997年06月
「三国志英雄妖異伝」青春出版社 2001年08月
「三國志群雄録」徳間書店 2002年12月
「正史三國志群雄銘銘傳」光人社 2005年06月
「三国志検定」青春出版社 2006年04月
「三国志人物外伝」平凡社 2006年05月
できたら、このすべてを読んでみようと思っています。

































































