07112004おんな商売

 信三は女ばかりの家族・親族に囲まれてくらしている。女七人に、信三は一人である。信三が満員電車の中で、硝子に移るわが姿を見るところがあります。もうなんだか、かなしくて侘びしくてなりません。
 最後にちょっとだけ彼は会社を休んで(もちろん有給休暇を取るのです)、独りで温泉に行きます。そこでのんびりできるはずです。でもそこでもなんだか、大変な光景を目の前にしていまいます。その光景のあとは書いてありません。その光景を見る信三の心情を書くのは辛すぎると私も思うのです。


子を作る法

 子どもって、私は可愛いばかりである。私の二人の娘も可愛かったし、もちろん孫も可愛いし、私の兄弟の子どもたちも、私の義弟の子どもも可愛いのです。いや、友だちの子どもも可愛いし、私の娘たちの友人たちの子どもも可愛いのです。
 だから、この伊吹のような子どもを好きになれない気持は私には理解できないのです。でも田辺聖子さんが書かれていることでは、この田辺の気持も判らないことはないのです。
 ただ、私は赤ちゃんが乳くさい匂いをさせているのも好きですよ。赤ちゃんって、私にはやっぱり可愛いのです。


壷坂

 この主人公は、交通事故に遭ってしまい、鼻がまったく嗅覚が無くなってしまっています。思えば、ほとんどの人はそんな体験は皆無だろうから、それがどういうことかは皆目判りません。でもこの主人公には大変なことです。
 この題名の「壷坂」は、「壷坂霊験記」のことなのです。このお芝居にお里という貞女のことということなのですが、この主人公の妻は、さてさて貞女とはいえないようです。でもそのおかげで、主人公の鼻は治ったようです。

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 写真は11月20日、台東区役所の前で、私はめぐりんに乗るのです。