6cace619.jpg

 この3篇は、昨夜蒲団の中に寝ころんで読みました。

当世てっちり事情
 関西では、「何でてっちりというのかなあ?」なんて思いながら、鍋を前に酒を飲んでいます。最初は、京都先斗町の一番南にあった「づぼらや」かなあ。この店は大阪での飲んだこともあります。値段の安いいいお店ですね。
 この話も、男女の会話の大阪弁がいいです。そして、その会話の合間にあるてっちりを口に入れるシーンもいいです。


姥ざかり
 この主人公の姥は、現在76歳である。でももう元気いっぱいで、むしろ3人の息子やその嫁のほうが「年とっているなあ」と思えてしまうほうである。
 思い出せば、私の母も70代は実に元気だったなあ、と思い出されます。よく小学校時代の友だちとあちこちを旅行していたものでした。その頃の母をいつも懐かしく思い出しています。


男の城
 この稲原の自宅は、彼以外は女ばかりである。妻、娘、義母、義妹。彼が作った自宅であるわけなのだが、彼には居場所がない。実は彼は書斎を作る予定でいた。だが、家が出来てしまうと、その書斎は削られていた。
「どうせパパのことやから、めったにいないんでしょ」「使うひまがないのに要るんですか?」と言われてしまいます。

 でも、どうやら階段に下に三畳の一室ができる。天井には階段があって斜めになっているわけだが。そこで稲原は、やっと落ち着く。そこで稲原は、「しみじみした喜びを味わった」。

 でもでも、私も思い出したのです。
 私の今の我孫子の自宅ですが、リビングが広いのです。そこの一角に、私のたくさんの書籍を入れる本箱を置きまして、私のパソコンも置きました。私はみなに、ここの一角をアコーデイオンカーテンで仕切ることを言いました。そうすれば狭いながら(たぶん4帖くらいかなあ)、私の城ができあげるのです。でももちろん、娘二人も妻も反対です。で、で、当然私の案は通りません。そのうち、そこの端には、娘のピアノが入ってきました。
 …………でも、あのときのことなんか、みんな忘れているんだろうなあ。

 周の雑読備忘録「『田辺聖子珠玉短編集5』」の4 へ

 この写真は、我孫子の自宅に置いてありました長女おはぎの作ったものです。妻が24日持ってきてくれました。ただし、これは鏡がついているので、写真に撮るのが実に大変でした。下手すると、私が映ってしまったりするんです。