07112802 なんだか今は大変に仕事で動きがとれない感じなのですが、それでも夜に床の中で眠るまで読みました。やっぱり、私はこの作家のもはや大ファンと言っていいでしょう。

喪服記

 なんとなく、この話は私は笑えませんでした。なんだか良兼のつく嘘があまりにひどいのです。一件面白い話に思えますが、妻の驚愕を思うと、こんなのは実にいけない嘘です。まったく楽しくありません。


コンニャク八兵衛
 この八兵衛も妻のおよいも、大阪に住むタヌキです。およいは金歯をしているし、八兵衛は赤ふんをしていて、それを二人(いや二匹か)とも見せびらかします。でもタヌキの金歯や赤ふん見ても面白くないよね。私なんか、人間ですが、赤ふんを常時やっていますが、人に見せても少しも喜ばれません。そうね、ときどき若い女性だと、珍しがってケータイデジカメで写す人がいますが、もう男性は少しも関心を示しません。
 だからタヌキだってねえ。
 ところで、この話はタヌキではなく、中年の夫婦のことも書いてあります。うーん、でも私には笑えないのです。


鞍馬天狗をくどく法
 鞍馬天狗というと、そばには、杉作が常についています。でもサぁ、そもそも鞍馬天狗って何なのかしら。いやもちろん大佛次郎の作品だとは知っていますし、この鞍馬天狗のモデルという尊攘派の武士のことも聞いています。
 でもなあ、よく理解できないのです。鞍馬天狗が活躍すると言っても、一体何をやったのかなあ。
 昔、「少年」という光文社の漫画雑誌に、「どんぐり天狗」という幕末に活躍する鞍馬天狗みたいな被り物をした尊攘派の武士がいました。たしか昭和29〜31年くらいのことじゃないかな。でも途中で物語が終わり、ことは少しも解決されないのでした。子どもたちが幕末の騒ぎの中で攫われて(たぶん異人たちに)、それを解決するはずのどんぐり天狗が何もできないうちに、雑誌「少年」は、また別なヒーローばかりをもてはやしました。新しいヒーローが、「鉄腕アトム」であり、「鉄人28号」であり、「ダルマ君」、「矢車剣之介」、「ナガジマ君」等々でした。いや、今ひさしぶりに飲んで(あ、丸1日飲んでいない)、昔の記憶が無くなっています。
 あ、いやいや、聖子さんの小説ですね。私はとにかく、彼女の大ファンになったのです。

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 写真は、28日の王子駅裏の音無川公園です。