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 この号のアスキー第665号 を読んだのは、もう先週のことですが、ゆっくり書いている時間がありませんでした。それで今になってしまいました。
 この回は、中村伊知哉さんという慶應大学DMC機構の教授ということです。
 この中村伊知哉さんが今年に入って一番驚いたニュースは、任天堂のゲーム機、WiiでYouTubeを見る子供が凄く増えているというニュースだった といいます。

 凄いですよ。テレビで子供が任天堂のWiiをネットにつないでテレビを見ている。つまりテレビがネットに乗っ取られているということですよね。しかもYouTubeというアメリカのサーバーに飛んで、見ている

 これはたしかに驚くべきことです。こうなれば、もし自分がオモチャやお菓子の会社の社長だったら、テレビよりもYouTubeにコマーシャルを打つだろうと中村はいう

 このことで、中村さんは、「国内の儲けが海外から、ストローで吸い取られるみたいにとられちゃうんです」と言っています。

 そして問題は、IPマルチキャスト(IPを利用して置くなうテレビ放送に類似した動画配信サービス)が、今もこの日本では、「今も通信か放送か決まらない」で、これでNTTもKDDIもソフトバンクも動けないというのです。著作権法上どっちなの? という議論が続いていて、IPマルチキャストがビジネスとして大きく立ち上がれない というのです。そしてもうそれだけで6年が過ぎました。
 私ももう「放送に決っているじゃないか」と思いますが、これはヨーロッパでもその認識で進んでいるようです。
 この日本は光ファイバーが普及していて、海外の国よりもより進んでいるはずなのに、著作権の扱いで、こうしてことが前に進んでいないのです。

 著作権法はもともと、紙のコピーをどうするのかというところから生まれてきた法律である。しかし通信・放送コンテンツがデジタル化している中、紙の著作権をベースにした法律が対応できるのか。あちこちで古いレシガーに軋みが始まっているのは明かだ。

 しかし、この日本はどうしてこんなに歩みが遅いのでしょうか。世界でも例のないくらい、早くネットワークの基盤整備ができているというにに、でも肝心のそれを誰もがビジネスできるような体制ができていきません。私も中村さんが次のように言われることに、さらに大きく頷きました。

 日本ではTBSと楽天の問題が生じて2年経つけれど、結局一歩も動かないわけですよ。……。このスピード感はなんだろうと思うわけですよ。世界は楽天とTBSを遥かに超えて、ネットと新聞とか、メディアに再編に向かっている。それがアメリカとヨーロッパそしてアジアを股にかけた再編に行っちゃっているのが現状です。

 このままではこの日本はどうなってしまうのだと強く思うところなわけです。

 岩戸佐智夫「第10回著作権という魔物」2007.12.11   へ

 写真は11月30日。ある家のドアにあったクリスマスの感じがとても素敵で撮ってしまいました。