2008年01月19日

周の雑読備忘録「吉本隆明の『心的現象論』了解論」

08011903書 名 iichiko No.94
特 集 吉本隆明の『心的現象論』了解論
発行所 新曜社
定 価 1,800円+税
発行日 2007年4月30日発行
読了日 2008年1月19日

 今この本の発行日が、昨年の4月30日だったことに驚いています。そうすると私の行く本屋ではどこでも出会っていなかったのですね。

 最初に、山本哲士さんが次のように書いています。

 吉本隆明『心的現象論』は、1965年から1997年まで、32年間に渡って氏の個人誌『試行』において休むことなく書き続けられた壮大な書である。吉本思想の根源の根源に位置する書であり、現代の思想書として最高峰のものといえよう。
『心的現象論』は、個人幻想と共同幻想とに関係を、前古代の場といまとを相互変容させながら、心的なものが空間的にいかに関係し、時間的にいかに了解されていくか、そこで人間同士、到底理解しえないようなことがいかに起き、また、イデアや理念がいかに現実に裏切られてしまうのか、身近な不可解さを了解の水準へひきだしている。観念論と物質論との対立や、自然過程からの離脱が進歩であるかのような史観を超える思想作業がなされている。心と身体との非分離界の対象化であり、西欧的な世界思想の地平をこえていく格闘である。「心的」とはmental,psycho-さらにheartやideaまでを含んでいるが、直接に対応する英語はない。心的疾患を対象にしつつ精神的なもの、観念的なものを考察しているため、とりあえずpsycho-としておいた。

 思えば、私は吉本(吉本隆明)さんの書かれたものはすべてを読んでくるようにしていたのですが、この『心的現象論』だけは、読めてきていませんでした。私は『試行』を早稲田の古書店街で手にしてきたのが、1970年のことでしたが、そのときには、もうこの連載はずっと続いていたわけです。そして私が『試行』を定期購読してからもずっと書き続けてられていました。
 そういえば、1971年の秋に、埼玉大学の中で、この『心的現象論』の海賊版が売られていたものでした。
 もうそのときからも、もう40年近くの年月時間が経っているのですね。
 なんとしても、今このときにこそ、私もこの『心的現象論』を読んでいきます。
 少し思い浮かべると、『眼の知覚論』『身体論』『関係論』までは少しは読めていたような思いがあります。だが、そのあとの『了解論』が延々と続くとき、もう私には、「もう私には無理だ、もう届かないよ」という思いばかりでした。でもこれは羞しいことです。
 今から、必ず読んでいく私になっていこうと考えています。



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