新・都市論TOKYO (集英社新書 426B) 
 この本は電車の中で読んできまして、ポコ汰の寝顔を見ながらも読んでいました。それは6日のことでしたが、きゅうに起き泣き出したので、もう抱いてあやしていました。それで、きのう埼玉県立美術館に行くときに、最後まで読みました。やはり私には、電車の中が一番いい図書館です。
 それと、こうして読んだ本のことの記録を書く、この瞬間も大事なことです。

書 名 新・都市論TOKYO
著 者 隅研吾・清野由美
発行所 集英社新書
定 価 720円+税
発行日 2008年1月30日初版1刷発行
読了日 2008年2月9日

 目次は以下の通りです。

都市開発の手法を概観する
第1回 汐留―悲しい「白鳥の歌」が響き渡る二一世紀の大再開発
第2回 丸の内―東京の超一等地に三菱の「余裕」がどこまで肉薄するか
第3回 六本木ヒルズ―森稔の執念が結実した東京の蜃気楼
第4回 代官山―凶暴な熊に荒らされる運命のユートピア
第5回 町田―「郊外」かと思っていたら「都市」だったという逆説
対話篇 そして北京

 私は最初、「第一回汐留」を読みまして、次に「第三回六本木ヒルズ」を読みました。六本木ヒルズは、私も何度かパソコンの相談指導で訪れています。そのたびに思うのは南北線から歩くときに、私はいつも何故か迷うことと、いつも管理の方たちに、私のとろさを笑われているような思い(これは私の勝手な思いで、あの管理人の方たちは笑ったりは決してしません。ようするに私がいつもとろいだけなのです)がいますが、私が大変に気に入っていますビルであり、気に入りました街です。
 それにくらべて、私は汐留は少しも気にいりません。そのことが、私がなぜそう思ってしまうのかが、この本に書いてある内容でよく理解できた気がしています。
 汐留は、いわば旧国鉄の旧貨物駅という空地ですから、有利に楽に街作りができたはずなのですが、そうはなりませんでした。逆に、六本木ヒルズは小さな土地をもつ400人もの地主を一人づつ説得し、あの空地を作り、ビルを建てたわけです。私はこうしたことを実現された森ビルに限りなく尊敬の念を持ってしまいます。
 でも、このあとできていく防衛庁跡の三井不動産の東京ミッドタウンや東京丸の内の三菱不動産新丸ビルのほうが実に楽であったはずだと思われますが、でも私はやはり六本木ヒルズのほうが、実に「よくやったなあ」という思いがあります。
 もうすいぶん前にやられたはずの新宿西口の雑然とした巨大なビルを思ってしまいます。まあ、仕方なかったのかもしれませんが、それからもう30年も経っているのに、汐留の無残さを感じてしまうものです。
「第四回代官山」は、私にはあまり知らないところなので(街を歩いたことがないよ)すが、「第五回町田」は私にもよく判ります。思えば昔からとっても面白い街ですね。そして書いてある内容で、私鉄沿線の駅前よりも、JRと私鉄駅が交わる街のほうが、面白く街が展開するというところは、なるほどなあと思っていました。
 たしかに、私の自宅のある我孫子駅前よりもお隣の柏駅のほうが面白い街になっています。駅としては我孫子のほうが格が上なのでしょうが、JR、千代田線、東武野田線の交わる柏駅周辺のほうが面白い街が出来上がっています。
 いや、この本を読んでみて、書いてある街だけではなく、いくつもの街を思い浮かべていました。