2008年02月23日
周の漢詩入門「柳宗元『漁翁』」
中唐の文書家であり詩人であった柳宗元には、こんな自然の中での生活が理想だったのでしょう。ただまだ私には、こんな生活をあこがれる気持には到底なれません。
漁翁 柳宗元
漁翁夜傍西巖宿 漁翁夜 西巌に傍(そ)うて宿(やど)り、
曉汲清湘然楚竹 暁に清湘(註1)を汲(く)んで 楚竹(註2)を然(た)く。
煙銷日出不見人 煙銷(註3)え日出でて 人を見ず、
欸乃一聲山水緑 欸乃(註4)一声 山水緑なり。
廻看天際下中流 天際(てんさい)を回看(かいかん)して 中流を下れば、
巖上無心雲相遂 巌上(がんじょう) 無心に 雲相遂う。
(註1)清湘(せいしょう) 清らかな湘江
(註2)楚竹 楚の地方に多い篠竹
(註3)煙銷(けむりき)え もやが晴れて
(註4)欸乃(あいだい) 舟をこぐ掛け声
年老いた漁師が、夜に西岸の大きな岩に舟を寄せて停泊した
明け方に彼は清らかな湘江の水をくみ、楚の竹を燃やして朝食を作る
もやが晴れ太陽が昇ると、もはや漁翁の姿は見当たらない
舟をこぐかけ声がひと声高くひびいて、山も水もすべて緑一色に染まっている
空の果てを遠くふり返りつつ、川の中ほどを下っていくと
雲が大岩の上空に、無心に追いかけあっているように流れていた
ただ、我が日本人も、そして欧米人にも、こうした生活がいいものだ、あこがれを持つ傾向もあるように思います。
私には、そんな気持に至るのには、まだまだ時間がかかることでしょう。私には、「無心」と言っても、それがよく判り得ないのです。





























































































