50bda994.jpg

田辺聖子珠玉短篇集〈3〉

 ずうっとこの「短編集3」がなくて、この巻だけが読めていませんでした。こうしてきょう借りることができました。

書 名 田辺聖子珠玉短編集3
著 者 田辺聖子
発行所 角川書店
定 価 1,600円
発行日 1993年5月30日初版発行

 以下の短編およびあとがきが収納されています。

ぎっちょんちょん
書き屋一代
へらへら
下町
たすかる関係
加奈子の失敗
種貸さん
もと夫婦
貞女の日記
よかった、あえて
あとがき
解説 池内紀

 この3巻だけがなかったのが悔しかったものでした。こうして読めて嬉しいです。

 そしてやっぱり読んでいきまして、何故か涙ぐんでしまう私がいるのです。

ぎっちょんちょん

 夫の花蝶に亡くなられた花奴は、娘の菊江を相方に漫才をしていこうと考える。花奴はもともと、別な相方だった元の妻蝶子から今の位置を引き継いでしまっていた。花蝶の死は腹上死だったようだ(とは書いてはありません)。
 でもどうやら、娘の菊江ははじめてしまう。彼女の婚約者とは、別れてしまう。そしてでも、私たちも、その婚約者のことなんか好きにもなれない存在でしかない書き方である。そして菊江はいい相方と出会う。
 花江が最後にこうなる。

 花江は思わず笑った。
「お父さんとおんなしやな。あの子───菊江もとうとう、見つけよった」


 周の雑読備忘録「『田辺聖子珠玉短編集3』」の2 へ