08042202 明治の青年が危機を悲しむということも、空き家でタバコを吸うことの中に含まれているかもしれないし、啄木の時代に対する危機感で、考え悩んで、おもしろくなくてしようがないというので空き家でタバコをのみたくなったのかもしれない。
 それは読む人が自由に考えればいいので、作品に対して補う必要は少しもないわけです。それは芸術なら芸術の本道に属するわけで、その主題は個人的でつまらないものでも、読む人にとってはさまざまなことを想像できます。つまり想像を補ってやる必要はないので、想像が刺激される、さまざまなことが刺激されるというのがあれば、芸術は成り立つと思います。芸術の問題だけではなく、啄木の歌という問題だけではなくて、政治的な危機とか社会的な危機も含めて自意識という問題を考えたとしても、そこの問題じゃないでしょうか。
(「よせやぃ。」『時代の自意識について───第五回座談会』)

 芸術が成り立つのは、想像が刺激されることだというのは、実によく理解できます。まったくその通りだから、このことを常に念頭に置いて表現していくことが私なんかには大切なことなんだな、と強く意識するところです。

 写真は4月22日朝10時の、このマンションのすぐそばです。