光とともに 14―自閉症児を抱えて
光とともに 14―自閉症児を抱えて
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書 名 光とともに……14
       自閉症児を抱えて
著 者 戸部けいこ
発行所 秋田書店
定 価 760円+税
発行日 平成21年2月10日初版発行
読了日 2009年7月30日

 何故かトイレの中で読んでいるうちに、パソコンの前でも最後まで読んでしまいました。そしていつも同じなのですが、私はいくつものページで涙ばかりになっていました。
 雅人が、自分の母親の家に引越する気持になります。同居するわけですが、雅人と幸子の家族には、光と花音がいるのです。これではどうなってしまうかと大変に気になります。雅人のお母さんの前で、幸子と雅人はどうしてもすれ違います。見ている私たちが知るだけなのです。
 このお母さんが、長野県の小淵沢に住んでいる奥野さん(彼はある作家の家の留守番をしているようです)を尋ねます。小淵沢も私はよく知っていますので、「ああ、あそこか」なんて思い出していました。
 最後のぺージに、このお母さんと奥野さんの会話があります。

 孫なのに
 バカにして

 毛嫌いして……

 ひどい
 おばあちゃん
 ですわ

 そんなこと
 ないですよ

 あなたは
 後悔している

 すごく
 いい人ですよ

 もう私はただただ涙が溢れるのです。
 その前のページで奥野とお母さんの会話が次のようです。

 IQ高かったり
 言葉の遅れない
 自閉症の人も
 いるんですよ

 だから
 わかりにくくて
 教授も大人になって
 診断されたって
 言っていました

 専門医が
 少ないせいか
 病院にいく度に
 いろんな診断名を
 つけられたって

 へえ……
 さっぱり
 わかりませんわ
 だいいち
 昔はいなかった
 でしょう?
 聞いたこと
 ありませんもの

 それは
 ただ知られて
 なかっただけで

 わしが思うに
 いつの時代にも
 どこの国にも
 いたのじゃ
 ないかなァ

 なんせ
 最初の論文が
 書かれたのが
 20世紀半ば
 だっていうし

 ここ
 2〜30年で
 ようやく
 わかってきた
 ことだから

 こうした会話のあとで、上のお母さんのことばがあるのです。
 少なくとも私は必ず理解できるようになっていこうと思っています。