11021802 私の妻は弟がいまして、彼は大学卒業後一貫として徳島県に住んでいます。それで私は最初に知ったときから、「あ、法月弦之丞のところだ」と思い声に出したところです。
 でも妻は私が「ノリヅキゲンノジョウか…」などとブツブ言っても何も判らないものでした。また一太郎がパソコンソフトで出てきたときも、私は「あれはもともと修身の教科書で一太郎という子が出てきて、これまたつまらない…」などとまたブツブツ言っていまして、そしてだから私はただの一度も一太郎もATOKも使ったことがありません。
 そういう偏見の持ち主である私には、この『鳴門秘帖』は当然面白いとは言えないものです。そもそも蜂須賀家なんて、江戸幕府には最初から幕府の驚異でもなんでもなかったはずです。きっと吉川英治がそう思いたかったのだろうな。
 この幕府の隠密である法月弦之丞にいわば敵対する側に、実は十字架を持っている男がいるのですが、もうそれはなんだか趣味の話としか思えないものです。
 いつもこの長編小説には、もっと興味を持っているふりをして実は私はまったく面白いとは思わない小説です。私が高校2年くらいのときに読んだ本でした。
 1926年8月から10月まで大阪毎日新聞に連載された小説です。(2011.02.18)