11021902 この本は中学2年の5月くらいに読んだと思います。その後も中学2年でこの作家の本はいくつか読みましたが、少しも好きになれなかった思いがあります。
 その後高校2年のときに、『馬鹿一』とか『空想先生』とかいくつかたくさんの作品を読んで(何かの文学全集本で読んだものです)、そのあとはこの作家の作品は一切読んだことはないです。
 1885年5月12日〜1976年4月9日の生涯でした。けっこう長生きした方です。芥川龍之介が1892年生まれだったことを考えると、彼よりも先に生まれて、実に長命な作家でした。
 ただ彼の作品はいくつもあり、私も読んだものでしたが、今はこの作品しか思い出せませんし、思い出したくないし、これしか書きたくありません。同じく白樺派の志賀直哉も私は嫌いですが、彼の作品では『暗夜行路』を取り上げたわけですが、この武者小路実篤では、この作品をあげるしか私には考えられないのです。

 主人公野島が杉子という女性に恋をします。そして結婚の申し込みします。杉子はすかさず断ります。それは、杉子が野島の友人の大宮が好きだったためです。やがて大宮と杉子は結婚します。なんでこれが友情なのでしょうか。
 大宮は、野島が杉子を好きになった最初から相談を受け、何かと杉子と野島が一緒になれるように努力してくれます。だが杉子が自分を好きなことに気がつき、杉子との縁を経つためにパリに旅立ちます。だが結局は、彼は杉子の愛を受け入れることになります。野島はこの事態に驚きます。野島と大宮の友情はどうなるのでしょうか。
 この男女の触れ合いのときに卓球をよくするのですが、なんだか実につまらないなあ。卓球って、あんな遊びなのかな。実は私は温泉などで卓球台があると、この小説を思い出し、いつも避けてしまうのです。私がいけないのですが、この作品が悪いよな(あ、もちろん私が阿呆なだけです)。
 しかし、この時代に大宮が杉子を避けるために、なんでパリに行けるのかな。私なんか今でも、王子でぐづぐつ飲んでいるよ。思い切って遠くへ行くったってせいぜい新宿ゴールデン街くらいよ。
 私には少しも親しめない小説です。そしてもはやこの作家の本を開くことは二度とないことでしょう。(2011.02.19)