書 名 ナニワ金融道  壱
著 者 青木雄二
発行所 講談社

 この漫画はコミック「週刊モーニング」に連載されていた作品です。
 この漫画の壱巻の目次をみてみましょう。

 1発目 会社が倒産してもうた
 2発目 払わん方が悪いんじゃ!
 3発目 カモが荷物まとめて夜逃げした!
 4発目 たとえ逃げてもカモはカモや!
 5発目 金さえ払ろたら文句ないわい!
 6発目 最後に一発、かましたろ!
 7発目 ババ掴まされてしもたがな!
 8発目 金融屋が泣き寝入りすると思うなよ!
 9発目 追い詰めたぞ!
 10発目 ナニワの借金返済法!

なかなか凄まじいですね。
11050819 小さな印刷屋に勤めていた主人公が、会社が倒産したことにより、本音で仕事ができる金融業を天職と決め、その世界にはいっていきます。この金融というのは、いわゆる街金です。
 私も仕事柄、街金と接することあります。私の会社が借りているということではないですよ。クライアントの関係でどうしても接することになることがあるのです。取り立て屋さんともつき合いありますしね。でも私はこれらの筋の人、わりと嫌いにはなれないんですね。まあたちの悪い弁護士なんかよりは、ずっとましな人のほうが多いみたいに思います。どんな職業でもいろいろな人がいるのでしょうけれども。
 この漫画は面白いですね。勿論ほとんど知っていることばかりですが、その知識の総整理になるのでしょうか。
 私いつも思うのですが、税理士や弁護士の先生方もっと勉強していただきたいと思いますね。いやちゃんとしている先生方は勿論いますよ。でも多くは不安ですね。自分で手形も切ったことのない人が、手形のしくみなんか実感として分かるんですかね。
 経営者はいつもいろいろ相談したいんですよ。相談したいけど、「この帳簿屋さんじゃなあ、この会計屋さんじゃなあ」「この先生じゃ六法からしかしゃべれないからな」とあきらめちゃうんですよ。そんな先生方より、まだこのような漫画のほうが役に立ちます。
 私の子どもは娘だけなので、つい女の子の漫画の知識だけになってしまいます。たまにはいろいろ視点変えるのもいいですね

 上は壱巻のみ読んで書いたものです。次の日弐参四卷と読みましたところ、ちょうど参議院選挙のときで、この漫画を引用した文をUPしました。以下がそれです。
                  
92-07-26「こどもじみた甘え」

 92年7月25日(土)毎日新聞夕刊の「近々片々」で

  あす投票。人は、投票率の低い選挙を「低調」と断定できる。
 が、棄権とは無言だから「政治批判が高まる」とか「天下太平な
 んだ」とかは一つの解釈である。投票前の「判断牛歩」と違って、
 「有権者辞職」はこどもじみた甘えに似る。政治の幼児化の温床
 になる。

とありました。なるほどね。でもなんといわれても、いいけど、「政治の幼児化」ってどういう意味なのかな。投票率が99%なんて自治体や国が、55%なんて地域や国より大人だってことかな。そういうことでしょうね。どうせ私は参議院選挙はいきません。(あ、私は小泉郵政選挙から、選挙に行くようになりました)
 ちょうど金曜日から引続きよんだ「ナニワ金融道」の弐卷に市議会議員選挙のことが書いてある。これは傑作ですよ。候補者の一方に金を貸した街金が、日曜日なのに全員出社して、選挙速報を見ます。

 「さあ 選挙速報が出まっせ」
 「ワシら選挙こんだけ関心もって見るのはじめてや!」
 「人はおのれの利害がからんでこそ本気になるものやで!」
 「古井も大手も(この二人が立候補して競っている)ワシらも同
 じでんな!」
 「スポーツの試合見るような気分にはなれんの〜」
 「酒もチビリチビリですわ」
 「あと2時間セーブして飲むのもしんどいもんや」
 「いつもの今頃やったら目一杯飲んであとは寝たらええだけやか
 らなー」
 「古井の当選が決るまでは酔うわけにはいかんで!」
 「そやがな!」
 「オッ出たで」
 「サァやるぞ!」
 「開票率10%ではどないも予想できんな」
 「あと2時間たったら50%にはなるでしょう」
 「開票率50%で400票の差や どっちに転ぶかわからんで!」
 「大手の逆転もあるで」
 「ヨシ桑田に灰原 お前ら古井のガラ押えにかかるんや!」
 「逃がしたらアカンで」
 「わかりました」

 しかし、この選挙の展開は面白いですよ。地域選挙のこと、よく分かる気がします。
 私は毎日新聞夕刊の「近々片々」より、これのほうがまっとうなこと書いているように思えますがね。
 いつも思うのですが、今の政治が汚いから、いまこそ立ち上がるんだ、私たちは清潔なんだなんていうのが私は一番信じられないし、信じないんですね。そんなの戦前にもいたぞ。戦前の大政翼賛会ってなんだったのだ。私はいまもその大政翼賛会がある気持がしますよ。(1993.07.26)