2018081302 このテクムセという人物は、アメリカインディアンの指導者で、1768〜1813年に生きています。私がこの人のことを知ったのは、小学生の終わりの頃の少年の漫画雑誌だったと思います(私は、雑誌「少年」を読んでいましたから、その中の読み物だったと思います)。そして、このテクムセという人物によく感激したことを覚えています。
後年、50歳を過ぎて、「ディー・ブラウン『わが魂を聖地に埋めよ(上)アメリカ・インディアン闘争史』を読みまして、わずかに書いてあるテクムセのことを読んだものです。
以下は、この本の最初に書いてあることです。

いまペクォート族はどこにいるのか? ナラガンシット族、モヒカン族、ポカノケット族、またかつて強力だった他の多くの部族のわが同胞たちは、いまやどこにいるのか? 彼らは、白人の貪欲と弾圧にあい、さながら夏の太陽にあった雪のように消えてしまったのだ。
こんどはわれら自身が、戦わずして破壊に身をゆだね、家を、偉大な精霊に与えられたわれわれの土地を、死者の墓とわれらにとって貴重で神聖なすべてのものを、むざむざ明け渡してしまうのか? 私は、おまえたちが私とともに、「断じてそうはさせぬ!」と叫ぶことを知っている。ショーニー族 テクムセ。」(「ディー・ブラウン『わが魂を聖地に埋めよ(上)アメリカ・インディアン闘争史』(鈴木主税訳」1972年10月31日第1刷発行)

彼は徹底してアメリカ白人とは闘わねばならないと考えていました。そのためには、諸部族が争ってはならいと今のニューヨークからカナダ、南はメキシコ湾岸まで遊説します。彼は実に雄弁だったのです。
そして米国の大統領になることも夢見ます。だが、その彼の思いは米国白人によって打ち砕かれました。
彼は、米英戦争によって英国という白人に利用されることは、百も承知しながら、英軍の将校の軍服を着て、デトロイトを包囲し占領します。だが英国が敗れるときに、彼はインディアンの武具で正装し戦い、米軍に殺されます。
「テクムセの言葉はその唇から雪崩のようにほとばしった。その両目は神秘的な光が輝き、体全体が激情に揺れた。その声はあるときには低く、か細いささやきかと思えば、一転して羽ばたき昇る鷲のようにペースを上げ、雷電の激しさであたりを圧した」(藤永茂著『アメリカ・インディアン非史』)
今米国は、大統領が始めて非白人です。もう隣のメキシコが、非白人であるインディアン(彼は血も純粋のアメリカ原人でした)が大統領になったのは、ずっと大昔のことです。なんて、米国という国は面倒なのでしょうか。(2011.06.09)

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