120214063月21日(金・祭)午後6時〜
文京区民センター2A集会室

都営三田線・大江戸線春日駅A2出口0分
JR線水道橋駅東口下車徒歩10分
講演:魚住昭氏 ほか 入場無料

 市民の人権を守るために尽くしてきた安田好弘弁護士への「強制執行妨害罪」でっちあげ事件の裁判が論告求刑をむかえます。ぜひ、力を寄せてください。

 3月20日(木)⇒論告求刑!午後1時30分〜東京地裁104法廷
 3月21日(金・祭)⇒市民集会!午後6時〜文京区民センター

◆安田好弘弁護士は…
 安田さんは、市民の人権を守るために活動してきました。精神障害者の権利擁護、山谷労働者の権利獲得のための活動にも早くから取り組み、少数民族であるアイヌの「肖像権裁判」の代理人も務めました。重大な刑事事件も数多く引き受け、なり手のなかったオウム裁判の松本(麻原)被告人の弁護を弁護士会から頼まれ、「これを断ったら自分の刑事弁護の姿勢を否定することになる」として主任弁護人を引き受けました。「死刑廃止国際条約の批准を求めるフォーラム90」の中心的存在として、死刑廃止運動にも積極的に関わっています。安田さんは、社会から遠ざけられ、疎まれ、声を発することさえ遮られる人たちの声を代弁する弁護士です。

 その安田さんが、1998年12月、顧問会社に資産隠しを指示したという容疑で逮捕されました(「強制執行妨害」といいます)。安田さんは無実です。99年3月から始まった裁判では、逆に警察・検察のずさんな「でっちあげ」捜査が浮き彫りになり、検察の描いた事件の構図は大きく崩れています。10ヵ月もたって安田さんはようやく保釈になりましたが、裁判は今も続いています。

 安田さんが逮捕されていた間に、盗聴法を含む組織犯罪対策法や新破防法とも呼ばれる団体規制法など多くの問題のある法律ができました。異議を唱える人、社会から締め出された人が意見をいいにくい時代になっています。安田さんに対するこの弾圧は少数者の声を代弁する弁護士、弁護活動を萎縮させようとするものでした。しかし、1200人以上が名を連ねた弁護団は正面からこの攻撃と対峙しています。

◆事件は…
 債務超過に陥った顧問会社S社から相談を受け、安田さんは不採算部門を切り離し、分社化して再出発することをアドバイスしました。その一環としてS社の所有するビルを別会社で一括管理することにしました(「サブリース」といいます)。それが、「強制執行を免れる目的で」そのビルのテナントの賃料を「実体のない」会社に振り込ませ「財産を隠匿した」とされたのです。
 しかし、裁判では驚くべき真相が次々と明らかになっていきました。S社の従業員たちは、社長らの知らないところで、顧問税理士まで巻き込んで裏金づくりに精を出し、いよいよS社の経営が危機に陥るや自分たちでその裏金を「退職金」という名目で分配したのです。退職金規定の改竄まで行なったその総額は2億1千万円!
 これは業務上横領以外のなにものでもありません。事件当初、強制執行妨害によって隠匿されたと想定されていた「裏金」は、じつは社員の横領によるものだったのです。彼らは自分たちの犯罪行為が明るみに出ることをおそれ、分社化による再出発事業をサボタージュしたうえ、もう一刻も早く会社を潰してしまえとばかりに住管(現在は整理回収機構)に「社長が資産を処分して逃亡しようとしている」と「内部告発」しました。住管は横領社員たちの思惑を超えて、これを強制執行妨害として刑事事件化したのです。

◆逮捕されて…
 逮捕されてS社の社長は「否認する限りは釈放されない」と迫られて、検事の言うなりの調書を作らされてしまいました。
 実際、安田さんは無実・無罪を訴え続け、10ヵ月もの期間、獄中に囚われました。安田さんの保釈が認められたのは、裁判の中で社員たちの横領の事実が明るみになってからでした。それも、地裁の保釈決定が3度も高裁によってくつがえされてからのことでした。この国の「人質司法」と呼ばれるものがどれほど冤罪の温床となっていることでしょう。

◆裁判は…
 裁判では社員らの横領の他にも、強制執行妨害罪の要件たる「強制執行のおそれ」は切迫していなかったこと、そもそもサブリースをしても強制執行は可能なこと、関連会社には実体があったこと、安田さんのアドバイスを社員たちが都合のいいように解釈してきたことなどが次々と明らかにされてきました。それは、「私は過去に何百件かの事件を取材したが、これほど検察側の立証が総崩れになる事件を見たことがない」(魚住昭)と評されるほどでした。
 安田さんへの被告人質問も終了し、論告求刑の日も決まりました。
 ところがここに至って、きわめて危険な兆候があらわれています。
 別件で争われていたS社の社長らの控訴審は、公判での証言より取調べ時の供述にもとづいて有罪判決が出されました(2002年12月6日)。また、昨年12月24日の安田さんの公判では、9月に交代したばかりの川口政明裁判長がS社長の供述調書を証拠採用してしまいました。自白しないと保釈はないぞと強要して密室で作られる調書が、公の法廷での証言より優先される司法の姿に怒りを禁じえません。

◆わたしたちは…
 この事件を法廷という司法の密室から解き放ち、闘う弁護士に対し権力がでっちあげた弾圧であり、裁判所がそれを追認しようとしている危険な状況をあらためて訴えていこうではありませんか。
 論告から判決に至る期間、集会等の開催を含め、できる限りの取り組みを集中したいと考えています。今こそ、力を寄せてください。