2012年05月20日

吉本隆明鈔集466「批評の要素として二つのこと」

12051810 だけどぼくらの場合は批評の要素としてふたつのことがあります。
 ひとつは、作品はいずれにしろその作者のところに収斂するから、作者がどのような思想を持っているか、どのように思想を持っているかということ。どういう思想を持っているからこういう表現になるんだというふうな読み方です。
 もうひとつは、あの人たちは頭でかんがえる学問だから頭でかんがえるのでしょうが、ぼくらは文芸批評という「手」でかんがえる。これはもう全然違うんですよ。どこでどう違っちゃうかというと、だんだん年をとってくるとわかるんです。
『還りのことば』2006.5.1雲母書房「環相の視座から」

 私もずっと「手」でかんがえるというやり方をして来た気がしています。そしてそのことが私には一番いいことを私自身にもたらしてくれていた思いがします。それは昔から手紙をよく書いていたことでしたし、そしてパソコンを使い始めてからはより私の思いを書いてきた思いがしています。この手で書くということが、実に私にはいろいろなことを与えてくれてきたと思っています。私もこのことは、よく年をとれたといえるのかな。



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