2012年05月27日

吉本隆明鈔集473「分離というのは人間力なんだ」

12052603 たとえば極端なことをいうと、法律的な違反をしようとしまいと、そんなことは自由である。だけど違反したことが社会的な意味合いでほかに影響を与えてしまうのであったら、その個人 <自己としての自己> というのは利己的な自己ということになってしまう。こうなったとき、はじめて倫理的な部分が問われる。そういうことというのは、はっきりしておかないといけないですね。
 はっきりさせるにはどうすればいいんだというと、はじめから自分のなかではその分離が自覚されていて、それが行為なり思想なりとして出てくるというふうになれば、社会的に何かを問われるような、そういう過剰さや過小さというのは出てこない。
 だから「分離というのは人間力なんだ」という自覚をはじめに持っているかぎりは、出てくる自己は個人主義的であろうと、その個人主義が社会的に何かを問われることになろうと、そういうことに対して混同が起こることはない。
『還りのことば』2006.5.1雲母書房「記<空隙>より出る言葉」

 いや、何度読みましても、私が理解できえているのかというのははなはだ自信のないことです。今の私は何度も読み返して、現実の世界に当てはめて何度も自分に問い返していかないとならないでしょう。



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