2012年05月29日

吉本隆明鈔集475「超人間」

12052802 老人になると医者がいうように運動性は鈍くなるし足腰は痛くなる。それは確かにそうです。だけどそれは通り一遍の理解の仕方ですね。それに精神を加えるとそれらの状態が極端に出てくることを実感するんです。要するに老人とは何かというと、人間じゃない、「超人間」だと理解するんです。動物と比べると人間は反省する。動物は反射的に動く。人間はそうではない。
 確かに感覚器官や運動器官は鈍くなります。でも、その鈍くなったことを別な意味で言うと、何かしようと思ったということと実際にするということとの分離が大きくなってきているという特徴なんですよ。だから、老人というのは「超人間」と言ったほうがいいのです。
『老いの超え方』2006.5.30朝日新聞社

 たった今義母の介護に拘わっている私には、なんだかとても頷いていることですし、そしてまたこのことを判りきっていけないところが私の側の問題です。思えば私たちは、この「超人間」の言動にかなり振り回されてしまうものなのです。でもやらなくちゃいけないんだ。さまざまなことは私たちこそが引き受ければいいんだ、と私は決意を新たにしています。(これは今2013.05.29のことではありません。義母は今年2013年の2月10日に亡くなりました。)



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