1302070113020702  今日も淀屋辰平の話です。

 おっと、福地様、なんぼの銭が動いたかは口にはでけません。あぶないあぶない、お前様は相槌を打ちながら話を引っ張り出すのが上手や。どうにもただの御通弁とは思われへんな。

 さすが福地源一郎だと思うところです。でもやがてはその彼も明治新政府に逮捕されてしまうのです。なんとなく、面白くありません。
 淀屋辰平はさすがにこういいます。

「のう、お武家様。手前は商人(あきんど)やさかいお代金を揃えてもろうて文句はよう申しませんけど、いくら何でもまるでご素性を存じ上げぬでは後生が悪うおます。せめて、お名前なりお聞かせ願えませんやろか」
 お侍は、じいっと手前の顔を見つめはりましてな、たった一言、「ない」と申されました。13020607

 この新六兵衛は何を考えているのでしょう。そもそも何者なのでしょうか。私は謎が深まるばかりです。
 こうした思いでいるときに、その前で起こる明治維新です。その中で新六兵衛はどうしていくのかなあ。私のは、この新六兵衛がその後ずっと行き続けて、いろんなことをやってくれたならなと期待します。いや、そうはならないのかなあ。