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 平和なところから兵隊になって戦争に行く人は、「一生懸命頑張ってお国のために尽くしてきます」と紋切り型でみんな言って、町会の人に対してそれ以外のことは言わないわけです。そのとおり信じたわけでもないけれど、言わない部分で持っている複雑さとか、そういうところから戦争に出かけていくときのその人たちの心境、複雑な思いを文字どおり推察することができなかったというのが、戦争が終わって相当経ってからの反省です。一〇代後半から二〇代初頭だったころだった自分は、そういうことが想像できなかった。僕のものすごい反省の一つです。(「よせやぃ。」『自意識について───第三回座談会』)

 私の一〇代半から二〇代初頭といえば、大学生で学生運動に邁進している時期にあたります。あのころの私はいくつものことが想像できませんでしたね。そうしたあのころの私のことは、私もたしかに反省しています。ただ、あのころのことが今の私にずっと繋がっていることは今も嫌というほどさまざまなところで感じていることです。

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