1302180113021802  さあ、大村益次郎のいう話が的矢六兵衛に届くのでしょうか。だが私も「それなら何で彰義隊のことがあったのだ」と声に出してしまいます。
 勝安房も同じ思いだったのでしょう。

 勝安房は首をかしげている。大村の説得に感心しつつ、同時に懐疑したのであろう。つまり、ここまでいうのなら、どうして上野のお山の彰義隊を説得できなかったのだろうと、大村の人格を疑っているのである。

 そうだよな、と私も思い直しました。勝の疑義の通りです。しかし、勝はとんでもない疑義を言い出します。

「なあ、大村さん。もしや六兵衛は、お公家様の13021710回し者じゃないかね」

 しかしこうまで考えてしまうんだ。そうじゃないことはわかりきっていることですが、勝安房のいうことを聞いていきたい思いになります。