将門Web

周が日々仕事であちこち歩いたり、友人や家族と話した中で感じたことを発信しています。

Tag:くちなしの花

10110702題名  やくざの墓場くちなしの花
封切 1976年10月
脚本  笠原和夫
監督 深作欣二
配給会社 東映
キャスト
 黒岩  竜    渡  哲也
 松永啓子    梶芽衣子
 岩田五郎    梅宮辰夫
 杉  政明    藤岡琢也
  大村本部長  大島  渚
  本間署長    金子信雄
  松永        今井健二
              佐藤  慶
              室田日出夫
              川谷拓三
              小林稔待

  渡哲也の歌は大好きなのですが、「くちなしの花」というのはどうにも好きになれませんでした。だが、この映画で流れるこの歌は好きになれます。悲しい悲しい映画です。最後に警察署で佐藤慶を撃った渡哲也が、梶芽衣子のほうへ向って通りをわたります。後ろから同僚だった室田日出夫が渡を撃ちます。愛する梶芽衣子の前で渡哲也は倒れます。

  黒岩は暴力団担当の刑事です。かなり強引なやり方で彼は取り締まりを進めます。警察は暴力団壊滅の頂上作戦をやっています。だが黒岩にはどうにもそのやり方に納得できません。相対立する暴力団の、片方だけをきびしく取り締まっているようにしか思えないからです。どうみても、警察が狙っているのは朝鮮人が構成員に多いやくざ組織の方です。
  捜査の過程で彼はそのやくざ組織と接触します。松永啓子というやくざの組長の妻と、その亭主である松永組長との面会に鳥取刑務所に一緒にいきます。黒岩は、彼女に今は会わない方がいいのではというのですが、啓子は会います。もう松永は長い懲役刑なのです。接見室で啓子は松永からひどいことを言われます。ここはよく聞いていないとよく分かりません。私は昔劇場で見ていたときには、明確に判りませんでした。ただこういうことを言われたのだなと推測したものです。それはまったく当たっていました。
  松永は長い懲役刑ということでやけになっています。恋しい妻が信じられないのでしょう。彼は啓子を無理やり自分の妻にしていただけなのです。彼は啓子にいいます。

    ○○○○○、死ね!

  これはただ劇場公開のときは判らないようになっていたのかもしれません。何度もビデオを繰返すと明確に松永の声が聞こえてきます。啓子の父親は朝鮮から無理やり連れてこられた男だったのです。啓子はひどい生活をしていました。売春をやらされていたこともあったようです。それがどうして今になって、自分の亭主にこんなひどいことを言われてしまうのでしょうか。
  啓子はふらふらと鳥取の砂丘を歩きます。後ろから黒岩が角瓶をらっぱ飲みしながらついていきます。啓子は海に入ります。泳ぎだします。半島まで泳いで行こうというのです。父の祖国である朝鮮半島まで泳いで行こうとするのです。

    ウチ、帰るんや

と叫びます。黒岩が止めます。梶芽衣子の涙と絶叫が心に残ります。

  松永と同じ組の会合で、黒岩に岸田五郎が殴りかかります。デカなんか朝鮮人をいじめるだけだし、また啓子になにかちょっかいを出しているようだからです。烈しく二人は殴りあいます。殴りあううちにどうしてか二人は仲よくなります。そしてそのときに岸田は啓子の過去を黒岩に語るのです。
  岸田が黒岩に義兄弟の盃を交わしてくれといいます。黒岩は暴力団取り締まりの刑事です。そんなことができるわけがありません。だが岸田がいいます。

    俺はまじりっけのない朝鮮人や、それでも盃受けてくれるか?

こう言われて、断ることができるでしょうか。二人は義兄弟になります。劇場公開のときには、この「朝鮮人や」というところが「半島人や」となっていました。今回これまたビデオではそのままになっていました。
  この岸田との盃を交わしたことが問題になります。警察はいよいよ岸田たちの組を締め付けにかかります。それで黒岩がじゃまなのです。黒岩はなんとか岸田を守ろうとしますが、警察の佐藤慶ほかの汚い手によって自白させられ、岸田は捕まり、さらに汚い手によって、岸田は警察の中で殺されます。

  今度は裏切り者として岸田の舎弟たちからも狙われます。そして黒岩は警察署に向います。とにかく許せないことは許してはいけないのです。撃たれた黒岩の眼には梶芽衣子の叫ぶ姿が映ります。  いいことも何もありません。ただ「くちなしの花」が悲しく聞こえてくるだけです。(1994.12.03)

0e9f07f0.JPG  でもそのあと来てくれた長女家族が来て、ミツ君が出かけてこの、くちなしの花を買ってきました。この花はミツ君のクラスへ明日持って行きます。
 しかし、ベランダに出て遊ぶと、もうじいじの私は「疲れた」と言って逃げ出してきました。

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