11110307 10月24日のニューオータニでの「秋の吟醸酒を味わう会」へ参加しました。私ははじめての参加でした。
 私が試飲したのは54蔵元で、65銘柄くらいです。いろいろなことを思いました。
 まず最初に報告することは、蔵元で美人がいたのは、次の3つです。

 石川県吉田酒蔵「手取川」
 岡山県    「酒一筋」
 福岡県高橋商店「繁舛」

「手取川」はポニーテールの美人でしたが、あんまり喋ってくれない。そんなに「手取川」という酒自身に詳しくないのかなと思いました。ちなみに手取川とは、上杉謙信が織田軍を撃破した合戦のあったところです。
「酒一筋」の女性はなんだかまさしく「夏子の酒」の主人公のような感じで(夏子のように髪を短くカットはしていなかったが)、酒造りに関する情熱が伝わってくる感じでした。次回も彼女の姿が見えたなら、私はまさしく「酒一筋」の熱烈なファンになってしまうでしょう。
「繁舛」の美人は瞳の麗しい色白の美人でした。私は何度か彼女のついでくれる純米大吟醸を飲みましたが、彼女に見つめられると、言葉を発することができませんでした。
 多分酒は銘柄によってきめ細かく味が違うものなのでしょうが、私はほとんど、蔵元ごとの違いをはっきりさせようというくらいしか判りませんでした。そして、不思議と過去飲んだ酒をまた舌は覚えているもので、まずは「ああ、これだよな、この味だよ」などと確認して歩いていました。たとえば、典型的に舌が思い出した酒といえば、以下です。

 兵庫県北岡本店「やたがらす特別大吟醸」「やたがらす大吟醸」
 香川県西岡金陵「金陵大吟醸」
 秋田県秋田清酒斎藤泰幸「刈穂大吟醸」
 秋田県天寿酒造「天寿大吟醸『鳥海の雫』」
 栃木県島崎酒造「東力士大吟醸雫」
 栃木県天鷹酒造「天鷹吟翔」
 広島県賀茂泉酒造「大吟醸寿」

というところでしょうか。
「やたがらす」は私が大学を出て印刷工をやっていたころ、オフセツトの機械が動く中そのそばで飲んでいた酒ですが、今口に含んでみてそのころがありありと思い浮んできました。一緒に飲みながら働いていた熊さんのこととか、「こんないい目に会えるなら、一生印刷工をやってようかな」なんて思ったことを思いだしました。ちなみにやたがらすとは、八咫烏で神武東征に出てくる烏ですね。「金陵」はなぜかやはり飲み口にクセがあります。なんというか金(かね)を含んでしまっているような感じがして、どうにも私は気になってしまうのですね。
「天寿」はよく飲んだ酒ですが、ここまでよく企業努力しているなといつも思います。どうにも「旨いんだけど、やっぱり甘いんだよな」と思わせたところが、次第に変わってきています。
 私が飲んでみて安心して、「これは旨いな」と思ったのは次の蔵元銘柄です。

 秋田県日の丸酒造「純米大吟醸紅まんさく」
 秋田県出羽桜酒造「春雷」
 茨城県石岡酒造「大吟醸筑波紫の峰山田錦」

 私にとって、「まんさくの花」と「出羽桜」はいつも飲んでいる酒なのですが、それがやはり安心して「旨いな」という思いがしました。ただ、今回は石岡酒造の「筑波」に感心していました。私は茨城生まれで、筑波山に決起した水戸天狗党が好きですから、どうしても思いが偏るわけですが、それにしても「旨いな」と思いました。この蔵元は「白鹿」のメーカであり、戦前から灘の「白鹿」と名称の裁判闘争を続けていましたが、それに勝利し、今では灘の「白鹿」は1年ごとに、名前を登録しなければならないというようなことを、「筑波」をついでくれた社長さんが言っておりました(私が無理に聞いたのだ
けど)。
 その他、「これならまあいいな」と思う蔵元銘柄はいくつもありました。ちょっとあげたらきりがないというところです。

 私はこの会は初めてのことで、来ている方々がかなりな業界の通の方と見受けられる方が多いようで、とても私には足元にも及ばないという感じを受けるのですが、私自身はあのような仕事には向いていないだろうなというところです。酒そのものの味を味わおうにも、私は段々酔ってきて判らなくなるからです。だから、なるべく他の要素ででも覚えておこうという気になるのです。
 ただし、来ている方でも、例えば、「野暮なこと言っているな」と思われる人がいるものです。蔵元の方に、「どこの酒が旨いんだ」と聞いている50、60代の方を何人か見聞しました。一体彼等がどう答えればいいのかね。そしてさらに、それへ答えている馬鹿な蔵元の社員もいて、聞く客の姿勢にも答える姿勢にも、答えた内容にも呆れてしまっていました。どの酒が旨いのかを知りたいから、自分で飲んでみて確認しているんじゃないのかね。 蔵元の方々でも冴えている人もいますが、どうにも単なるサラリーマンとい
う方もいて、それには閉口してしまいます。なんで日本酒に誇りをもち、そして自分の会社の製品に自信を持たないのでしょうか。
 最後に私がもらった土産は、

  福岡県目野酒造「国の寿純米大吟醸」

でした。これはよく米を磨いているな、冷やして飲むと旨いなという酒です。できたら1升瓶で手に入れたいところです。
 次回はもっと慣れてくるでしょうから、もう少し細かくいろいろなことが判ってくるでしょう。
 それから、どうしてか知合いと会いました。少し遅れてきて、派手に動いて酒を飲んでいる人がいて、たしか「全共闘白書」の関係かなにかで会ったようなと思っていまして、ちょうどあるところで隣になったところ、話かけましたら、

  あ、埼大の……、詩吟の方じゃないですか。

と言われ、

  猪(全共闘白書の会をいう)(註1)の若山です。いや猪とい
  うより、ブントの若山(註2)です。……やっぱり、詩吟やって
  いると日本酒も好きなんですか。

  (註1)プロジェクト猪
  (註2)電脳ブント

ということで、また元気にあちこち酒を飲みに出かけていました。実に楽しいことです。
 そのあとは、赤坂山王下「遊庵」にて飲みました。ひさしぶりでしたが、やはり飲むにはいい蕎麦屋さんです。ちょうど、この会の2日前に東京テレビで、この店が紹介されており(中村玉緒が夫勝新の贔屓の店ということで、紹介していた)、それがなんだか私には残念なところでしたが(なんだか、勝新の席というのが決っていて、さらに勝新の息子までそこで威張っているらしい)、店にとってはいいことなのかな(そんないいことじゃないよ、そのうちきっと勝新の息子とは出会って喧嘩になるような気がしている)。
 でもなんとか赤坂でもっと飲める店を確保しておきたいなという思いでした。