11100702 私は子どもたちがまだ小学校に入学していないころ、ディズニーランドへ1度行ったきりで、その後はまったく行っていません。なんというか好きになれないところなのです。昔このことについて、私の書いた文があります。

ディズニーランドが嫌いです

 私はディズニーランドが嫌いです。クライアントの会社の招待で、1回家族と一緒に行きました。それでもう行きたいなんて思わないですね。妻や子どもたち、とくに子どもたちは、もう何度もいっているみたいです。でも私は、あそこって遊園地という感じがしないんです。
 これからけなすんだから、まず少しほめておくと、最初かなりなわけの分からない投資だったでしょうし、あんだけの期間で赤字を解消し、しかも千葉県にかなりな経済効果をおよぼしたオリエンタルランド、偉いなと思います。オリエンタルランドって、なんとなくみすぼらしい感じだったのだけど、それも克服したようですね。立派です。
 でも私は好きになれないのです。浦安は山本周五郎の世界、「フーテンの寅望郷編」の世界、いまも残るアジア的生産様式の世界でいてほしかった。
 いや住んでいる人には街が発展(?)したほうがいいのだとしても、私はこんなおじいちゃんと孫を想像しました。

 孫「おじいちゃん、○○ちゃんと『カリブの海賊』へ行ってくる
  よ

 爺「いいよ、おじいちゃんここで座って待っているよ」
   おじいちゃんは、駆けて行く孫娘を見ながら、おもむろに風
  呂敷から、弁当箱とワンカップを出すと、静かに口をつけた。
   ───思えば、こうして米国にあるという有名な遊園地と同
  じ公園に長女と孫2人連れてくることができた。戦後必死に働
  いてきた甲斐があった。だってあんなに孫が嬉しそうな顔して
  いるんだから。……………昭和19年あのインパール作戦の敗
  走のとき、泥をのみ、飢えをしのいで帰れてよかった。イラワ
  ジ河で濁流のなか、何人もの戦友が流木に押し流されていって
  しまった。あいつらだって、本当はここで、孫たちが駆ける笑
  顔を見る権利はあるんだ。だけどほとんど帰れなかった。……
  ………やっと船橋の大神宮下に上陸して、歩いて、故郷まで帰っ
  たんだ。それからずっと働きずめ───。
   また1つワンカップを取り出す。おばあさんの入れてくれた、
  煮物口にいれて。
   ───思えば、ばあさんにも苦労をかけてきたんだよな。きょ
  うだって一緒にくればいいのに。まあ俺と歩くのいやだろうし
  な───。
 
  孫2人が駆けてくる。
 孫「おじいちゃん、いまピーターパンに会ったよ、写真とっちゃっ
  た

 爺「ピーターパンか、よかったね
 孫「こんどはおじいちゃんも一緒にいこう
 爺「おじいちゃんはここで待っているよ
 孫「おじいちゃん、お酒好きなんだね。じゃ待っててね

というようなおじいちゃんの存在を、このディズニーランドは拒絶しているのです。私公園のベンチでおとしよりがワンカップ飲んでるの見るの、大好きなんですね。
 最初私が行ったとき、まさかレストランにはビールくらいあるのだと思っていた。一緒にいった社長さんも「レストラン行けば、ビールくらいありますよ」と言っていたが、まったく冗談じゃない。あれは公園の存在ってものを勘違いしているんですよ。もう2度といくものか。
 では、私が好きなテーマパークっていうと、それは「日光江戸村」です。あそこなら普通にお酒が飲めます。     (1992.05.31)

フランスのディズニーではワインが飲める

 私のクライアントの2社でディズニーランドの話をしました。私は、

デズニーランドが嫌いです(1992.05.31)

で書いたように、ディズニーランドが嫌いです。世界にはこのディズニーランドが4カ所あるそうです。カルフォルニアと、フロリダと東京とフランス(パリかな?)だそうです。
 それでこのディズニーランドはどこでもお酒は禁止でしたが、このたびフランスではワインは解禁になったそうです。すなわち、フランス人がいうのには、「食事のときワイン飲めないなんておかしい」という主張だったようです。それが認められたわけです。
 でもそうするとおかしくないですか。日本だって、「食事のときに酒のめないなんておかしい」という主張があって当然です。どうしてフランスはよくて、日本はだめなのでしょうか。フランスはアメリカ独立戦争を助け、アメリカに自由の女神を贈ったから、特別待遇なのかな。それとも私たちが主張しないからいけないのかな。
 できたら、私はディズニーランド内で、酔っ払ったおじさんたち50人位の隊列でデモンストレーションやりたいな。必ずマスコミ等々は、「非常識な中年酔っぱらい」と非難するだろうが、そのデモンストレーションを真剣に激しくやれば(すなわち、はげしくジグザグデモをやると、もう年とった私たちはあちこちにゲロ吐いちゃうんだ)、「……でもよくよく考えてみれば、このおじさんたちの主張も間違いとはいえないのじゃないか……」となるはずです。いったい公園とか遊園地って何の為にあるのでしょうか。私は「ディズニーランドが嫌いです」で書いた、インパール作戦から帰ってきて、戦後必死に生きてきたおじいさんの姿を忘れないのだ。
 私は私のクライアントで、「日光江戸村」を薦めてきました。一つの会社の社長はそれで、こんどの日月曜日に鬼怒川へ行くことになりました。きっと江戸村で走り回る子どもを見ながら、お酒を口にするに違いありません。(1993.09.10)

 もっとも東京ディスニーランドで、お酒を飲ませないというのは、米国のディスニーランドの方針ではなく、あくまでオリエンタルランドのポリシーなのでしょうね。それはそれで仕方ないけれど、だから私はそれが嫌いだから、これからも絶対に行きません。
 それから、私が書きました、ワンカップを飲んでいるおじいさんというのは、私の父と私の昔の彼女の父親をモデルとしています。私の父はビルマ戦線へ行きまして、泰緬鉄道を建設しました。そのあと、千葉県茨城県の部隊が3つに別けられ、一つはインパール作戦へ、一つはフィリピンへ、一つはスマトラ島へ転進になりました。フィリピンへの部隊は輸送船が襲われ全滅でした。父は偶然スマトラ島だったので、生きて還れたのです。
 私の昔の彼女のお父さんは、インパール作戦で運良く生きて還れたようです。
 こんなおじいさんが、孫の喜ぶ姿を見ながら、遊園地で酒飲むのは私はいいことだと思っているのです。