11110101書名  ドブロクをつくろう
編者  前田俊彦
発行所 農村漁村文化協会
定価  1,300円

 この本読みました。酒づくり、酒税法ほかさまざまな知識の備忘録になる本です。ドブロクが飲みたくなりました。誰か作って飲ませてくれないかな。でもこの本は、「飲もう」にではなく「つくろう」に主眼があるのです。
 前田さんの書いている序にちょうどいま教育のことで話されていることに関係することが書いてありました。

  このことは、中学生たちの校内暴力事件の増加傾向にあてはめ
  てもいうことができる。すなわち、彼らも通学しているというか
  ぎりでは生産者としての知識の獲得をこころざしているものとい
  わねばならないが、その生産者であろうとする自由な志とはなん
  ら関係のない枠組による規準、つまり子供たちがこころざす自由
  な生産者となるのに必要な知識ではなく、他者からの支配にたい
  して従順な人間となるのに必要な知識の蓄積を要求する規準、そ
  ういう規準によって進学のみちが遮断された子供たちは、みずか
  らの破滅をも承知のうえで規準を強制するものへむけて志を爆発
  せざるをえないだろう。

 やっぱりマルクス主義哲学から出発した方は原則的におさえていくなと思いました。このことはまさしくこの通りだということでしょう。さてでも本筋のドブロクづくりです。

  よくといだ米三升を桶に入れ、水四升を加えて三日ほどうるか
  す。そのとき、茶碗で二杯ほどの残りご飯をきれいな布袋に入れ
  て一緒に浸しておく。一日一回ほどかき回し、布袋をしごく。三
  日もすれば、甘い発酵臭がしてくる(酒の匂いでもある)。この
  酒の匂いがしてきた水がモト(酒母、ようするに酒の素。天然=
  空気中にあった酵母菌が、水の中で培養されたわけだ)である。
  秋田ではこれを「くされモト」と言っている。以上がモトつくり
  で、以下がいわゆる本仕込みになる。
  この水は捨てないで取っておき(布袋の飯はもはや不要)、米
  をザルに揚げて、それをかために蒸す(親指と人差指で力を入れ
  てつぶれるくらいのかたさ)。蒸し上がったら、ムシロ(ゴザ)
  の上に広げ、三〇〜三五度(人肌)の音頭に冷まし、冷めたら二
  升のコウジを加えてよく混ぜる(温度が高いとコウジ菌が死んで
  しまう)。
  これを約一斗入りの桶に入れ、さきほどののくされモトを加え、
  新聞紙でフタをしてゴミなどが入らないようにする。三日目くら
  いから涌き(発酵)始めるので、撹拌して水加減をみる。水が米
  の上に上がらない程度がよく、水が多すぎると早涌きして早く酸っ
  ぱくなってしまう。一〇日もすれば、ドブロクが完成している。

 以上がドブロクのつくり方です。そして「本格派のどぶろく(清酒)つくり」とかの章もあります。さらに本格的にドブロクをつくろうという方には、同じ出版社からの「ドブロクをつくろう実際編趣味の酒つくり」という本があります。
 しかし私は酒のみであることは間違いないのですが、いろいろ知らないことがありました。酒の自家醸造が違法なのは日本だけみたいですね。これは、酒作りってのはやっぱり文化なのだから、それを国家が規制するのはおかしいと思います。
 それにしてもやっぱり私は飲む方にまわります。だれか作ってくれないかな。(1998.11.01)