将門Web

周が日々仕事であちこち歩いたり、友人や家族と話した中で感じたことを発信しています。

Tag:メディア

11032404  このイアソンとメディアのことは書くことに躊躇してしまいます。イアソンを愛しているはずのメディアですが、このイアソンが他の女と結婚しようとするときに、二人の間にできた子どもを殺してしまうのです。いやそうはしなかったという伝説もあるのですが、エウリピデスの悲劇『メディア』ではどうにも恐ろしいメディアがいます。
 最初アルゴ探検隊が自分の国コルキス(現在のロシア黒海北岸)に来たときに、その隊長のイアソンにひと目惚れして、父親を裏切り、実の弟を追ってくる父親の船団の前で身体をバラバラして海に捨てます。ために、父親の船団はその死体を拾うので、追跡はできなかったといいます。
 この夫イアソンが自分ではない、別な女と結婚しようとするときに、メディアはその相手の女を残酷な方法で殺し、そしてイアソンとの間にできた子どもを殺します。イアソンはもう狂ってしまったことでしょう。
 そしてその後もあらゆることをしてギリシアをあちこち歩きます。彼女の前には、ヘラクレスもテーセウスも出てきますが、ただただ恐ろしい彼女にはあきれ果てたことでしょう。
 最後はまた郷土のコルキスに帰って父親と住んでいたようです。父王の王座を回復したといいます。そのあとは、トロイア戦争で亡くなったアキレウスと結ばれたという伝説もあります。彼女は不死身の身体になったといいます。どうしても好きにはなれない女性です。(2011.03.25)

11020904 ずいぶん前に、ロールプレイングゲームのソフトを作りたいという若い方のに応えました文章です。

 それなら、まずすぐ思いつきましたのが、ギリシアの英雄伝説のうちの「アルゴ探検隊」の遠征冒険談です。
 テッサリアの王子イアソンが、王位を継ぐのに(たしか叔父が王位を簒奪している)、コルキス(これは今の黒海の北にあった国)の国の宝である金の羊毛を取りに行くお話です。この金羊毛は、怖ろしい竜が護っています。そしてコルキスの王は怖ろしい魔法使い。
 まずこの遠征に出かけるのに、屈強なギリシアの勇士50人を集めなければなりません。この遠征に加わる勇士の中にはヘラクレスもいます(ヘラクレスが参加することが重要な条件ではなかったかな。ただし、ヘラクレスは遠征の途中で、自分の別な冒険に出かけてしまう)。
 この勇士たちを乗せた船「アルゴ号」が数々の苦難(たぶんボスポラス海峡を越えたりするのが、古代には大変だったからなのだろう)を乗り越え、コルキスに着きますが、ここで、コルキスの王の娘メディアの協力を得ないと、竜を眠らすことができません。このメディアは美しい王女ですが、同時に魔法使いです。
 ここでロールプレイングゲームに必要不可欠な要素が、この物語にはすべて出てきます。勇士たちを苦労して集めなければ、遠征に出発できない。いざ出かけると、その旅の過程で数々の困難に出会い、それを越えなければならない。目的地についても、敵は強力で、宝物である金羊毛を得るためには、その国の美しい王女を味方に引き入れないとならない。このメディアの愛を得るのには、グピド(註)の恋の矢が彼女を射てくれないとならない。その上で、竜を眠らせ、戦い、コルキスの王とも戦ってやっと金羊毛を手に出来るが、怒ったコルキスの王から早く逃げないとなりません。

(註)クピド ローマ神話ではヴェヌス(英語ではヴィーナス)の
  息子であり、いつも裸体で、肩に翼をもち、弓矢を持っている少
  年。英語ではキューピッド。この弓矢で射られた人は必ず見つめ
  ていた相手を恋してしまうといわれる。ギリシア神話では、アフ
  ロディテの息子でエロスという名前である。キューピー人形がこ
  の少年ですね。

 金の羊毛と美しい王女メディアを連れて帰ってきて、ここで結局叔父と戦って勝利して、はじめて主人公イアソンは、テッサリアの王になることができます。といいたいのですが、叔父ペリアス、見事金羊毛をとってくれば、王位を返すという約束だったのですが、それを守りません。そして……(後述)。
 以上の「アルゴ探検隊物語」(あるいは、「イアソンの大冒険」とでもいいましょうか)はゲームとして制作するのはいかがでしょうか。
 旅の途中の苦難については、それを乗り越えるのに、ここではヘラ(ゼウスの妻で、イアソンのことを守ってくれる女神)の協力が必要だとか、ここではどういうものが必要だとかいろいろ付け足せるはずです。
 あとギリシアの冒険談では、ペルセウスの冒険とか、テーセウスの冒険とか思い浮かびます。どちらもいいですね。ヘラクレスは駄目です。冒険談は勇ましいが、彼はどうも女っ気がないのですよ(まあ、彼は少年愛なんですよね)。

 でも、もっとイアソンの物語を続けるとすると、このイアソンとメディアは帰国できたのですが、叔父ペリアスは王位をイアソンは王位に返さず、それでイアソンとメデジアは、この叔父を惨酷な方法で殺します。ためにそこの国民とペリアスの息子に嫌われ、憎まれ、コリントスへ逃亡します。そこで幸せは家庭を築けばよかったのですが、そこでイアソンはコリントスの王の娘と結婚することになり、ついにメディアが怒って、さすが魔女だけあって、怖ろしいことになります(エウリピデス「メディア」という悲劇がある。映画にもなっています)。それで、この話もゲームに付け足せればいいな。つまり、イアソンが他の女を見たりすると、メディアは美しい優しい協力者から、怖ろしい顔をした魔女になってしまうという要素ですね。
 いかかでしょうかね。

 ただ、今はギリシア神話というよりも北欧神話のほうがゲームにはよく使われるようです。
 北欧神話の特徴は、巨人族が出てきて、神々と戦うことですね。そして巨人族は強大です。ただ、これも実はギリシア神話にもあるのですね。ゼウスが世界を支配する前の神々といったら、親父のクロノスの代以前は、みな「タンタロス」といわれて巨人族(ないしは異端族といったらいいのか)だったのですね。ゼウスに決して屈しないプロメテウス(彼は可哀想な人間のために、火を教えてあげる。それがためにゼウスに捕らえられ、苦しい刑罰に処せられる。未来永劫続くかという苦しみなのだが、彼はゼウスには屈しないのだ。そして、この彼を最後に救うのが、ヘラクレスである)もタンタウロスである巨人なのです。
 そして実はこの日本にも、この巨人族の伝説があります。大江山の酒天童子も、あるいは柳田国男の「遠野物語」に出てくる山人も、このタンタウロス、巨人族でしょう。思えば、須佐之男命も、この巨人族なのでしょう。だから須佐之男命系の出雲族から、天照大神系の天皇族がやがて、この日本を支配するようになるのは、ギリシア神話や北欧神話と同じような気がします。
 おそらく、古代の人は、遠くの地域で出会う異族を何故か、そのようなものと描きました。これはその根拠が分かるような気がします。
 とはいえ、私はあんまり北欧神話は知りません。たしか、北欧神話といっても、北欧3国(ノルウェー、スエーデン、デンマーク)とバルト3国の神話は違っている(フィンランドはまったく違っているというか北欧神話の国ではない)と思いました。
 思いだすと、ゲームソフトを作る人のための、参考書みたいなものを見たことがありますが(どこかのソフトハウスが出していたような記憶がある)、ヨーロッパ古代の上のこと含めたいろいろなことの解説を載せていました。
 そうした意味では、栗本薫「グイン・サーガ」が大変参考になるかもしれません。いろいろな国や未開の地の描きかたなんかをですね。「グイン・サーガ」といったら、それこそ数々の戦闘シーンは「甲陽軍艦」や「北越軍記」から取っていたり、カエサル「ガリア戦記」を真似ていたりと、それは大したものです。個々にそれぞれの古典にあたるより、楽かも知れないなと思うのですね。
 ずいぶん前に、ロールプレイングゲームのソフトを作りたいという若い方のに応えました文章です。(1998.11.01)

10122007 この劇作家は、紀元前480年頃から紀元前406年頃の生涯でした。作品は現在残っているのが、悲劇18篇と一作のサテュロス劇(ギリシア神話に登場するする半身半獣の精霊で、これの演ずるこっけいな劇。ただし、これで残っているのは、このエウリピデスの『キュクロプス』だけです)です。私は高校生のときに読んでいましたが、再び府中刑務所ですべて読んだものでした。「下附私本閲読許可証」が貼ってあり、44年3月28日の閲読許可が読めます。
 アイスキュロス、ソポクレスがともに7つの作品しか残っていないのに、この劇作家は、これだけ多くの作品が残されています。
 三大悲劇人のうち、一番若いわけであり、時代はペロポネソス戦争中なわけで、けっして明るい内容とは思えないものばかりに感じます。この長期の戦争でアテナイは敗北するわけで、その苦しい嫌な時代が反映されているように思います。
 その著作の中で私が取り上げるのは、『メディア』です。
 現在一般的に使われるメディアの語源ではないのかと思っていますが、今はどうにも分かりません。

著書  メディア
著者  エウリピデス
訳者  中村善也
発行所 筑摩書房「世界古典文学全集」

 この作品は、アルゴ探検隊の冒険で、ギリシアの探検隊の隊長のイアソンに恋して、父と敵対して、イアソンを助け、自分の弟も殺します。
 この弟を殺すところが、追っ手の父の船団の前に弟を殺して、その遺体をばらばらにして海に捨てるのですが、父の船団がその遺体を収容する間に逃げたといいます。
 イアソンの故国から二人で逃亡してコリントスに来て、イアソンがメディアを棄てるとき(他の女と結婚しようとする)に、彼女はこの相手の女性に毒を塗った衣を送って殺し、さらに イアソンとの間にできた子どもも殺します。そして竜車に乗ってアテナイに逃亡します。そこでもアテナイ王のテーセウスを殺そうとしますが失敗し、ついにコルキスの父王のもとに逃げ帰ります。
 思うのですが、イアソンもひどいけれど、いや逃亡している国での生活もあったと思うのですね。それなのに、自分のお腹を痛めた実の子どもたちをよく殺せたものです。コルキスの父親はどうやって迎えたのかなあ。いやこの父王も魔王だったのですが、自分の娘はもう怖いばかりじゃなかったかなあ。
 自分の子どもを殺すときにかなり躊躇したでしょうが(どの劇、映画等もそういう内容になっています)、どうしても私にはこの女性は許せません。なんとなく、あやゆるメディアも私にはどうすることもできない、この魔法使いの女のようなものなのかなあ、と私は思ったものでした。
 いやこのメディアには、他にも後日談があって、もう知りたくない、書きたくないという思いになります。(2010.12.21)

10071501 昨日書いていたことで、石坂洋次郎の『暁の合唱』も戦前に書かれていた小説でした。そうすると『若い人』と同じです。私は戦前も戦後も根本的に自分の考え思いを変更しなくてはならないですね。
 今朝は、「歴史さとう」で、「イアソンの愛したメディア」を書きました。私が欧米で媒体のことをメディアというのは、この魔法使いの女性に関連していると思うのですが、どうなのでしょう。
 同じく「ニュースさとう」では、『アンドロイドの電子書籍端末「Alex」が登場』という記事を書きました。8月に出てきます。この日本も電子書籍が出てきます。司馬遷も漱石も太宰治もこれで読めるのですね。嬉しいです。
 写真は昨日15日に夕方長女宅で撮りました。玄関の前で育てていたトマトです。(07/16)

 この劇作家は、紀元前480年頃から紀元前406年頃の生涯でした。作品は現在は、悲劇18篇とサテュロス劇(ギリシア神話に登場するする半身半獣の精霊で、これの演ずるこっけいな劇。ただし、これで残っているのは、このエウリピデスの『キュクロプス』だけです。そして読んだ私には、少しもこっけいに思えない。むしろ少し哀しいです)1編が残っています。もちろん、私は高校生のときに全作品を読んでいます。
 三大悲劇人のうち、一番若いわけであり、時代はペロポネソス戦争中なわけで、けっして明るい内容とは思えないものばかりに感じます。この長期の戦争でアテナイは敗北するわけで、その苦しい嫌な時代が反映されているように思います。
 この作品は、メディアというコルキス(地中海の北にあったといわれます)の王子が、アルゴ探検隊の冒険で、ギリシアの隊の隊長のイアソンに恋して、父と敵対して、イアソンを助け、自分の弟も殺します。だが、イアソンの国から二人で逃亡してコリントスに来て、イアソンがメディアを棄てるときに、彼女はこの相手の女性に毒を塗った衣を送って殺し、さらに イアソンとの間にできた子どもも殺します。そして竜車に乗ってアテナイに逃亡します。そこでもテーセウスを殺そうとしますが失敗し、ついにコルキスに逃げ帰ります。
 思うのですが、イアソンもひどいけれど、いや逃亡している国での生活もあったと思うのですね。それなのに、よく自分のお腹を痛めた実の子どもたちをよく殺せたものです。コルキスの父親はどうやって迎えたのかなあ。
 自分の子どもを殺すときにかなり躊躇したでしょうが(どの劇、映画等もそういう内容になっています)、どうしても私にはこの女性は許せません。なんとなく、あやゆるメディアも私にはどうすることもできない、この魔法使いの女のようなものなのかなあ、と私は思ったものでした。

2f05e1f5.jpg 昨日書いたメディアのことは、MedeaでCD等はmediaです。だから私が馬鹿でした、…で終わるのですが、でも、ギリシア語ではMedeia(もともとはギリシア文字でしょうが)で、これではよく判らないのです。欧米の方が教えてくれればいいのですが、無理でしょうね。
 でもきょうは、このエウリピデスの『メディア』のことを書きます。どんなに美しい女性で、でもどんなに恐ろしい女性だったのか、を。
 写真は、ポコ汰のシャツです。昨日の夕方私が届けました。仮面ライダーですね。私はこのヒーローをよく知らないんだよなあ。(02/23)

265ed894.jpg

 わが家のおかあさん2010.02.22 で私が、以下のように書いたことに、

そもそもメディアって、CD−ROM等のことでもありますが、関係あるのかなあ、なんて考えたが判りません。綴りは一緒なのですね

目森さんが連絡をくれました。
 以下その内容を載せます(かなり省略します)。

三省堂ワードワイズ・ウェブ にありました。
王女のスペルはmedea 媒体はmedia でdの後がeか、iかの違いがあります。

メディア
「媒体」のことです。「マスメディア」の略として用いられることもあります。

メディア(media)は英語のミディアム(medium)の複数形メディア(media)からきており、一般に「中間」「媒体」「媒介物」「手法」を表します。英語で「マスコミュニケーションの媒体」の意味であるマスメディア(massmedia)を略してメディアといい、カタカナ語でもマスメディアは新聞・テレビ・ラジオやインターネットなどの情報媒体のことです。また、情報を保存する媒体のこともメディアといいます。

王女「メディア」
ギリシャ神話に登場するコルキスの王女メディア(M?deia)。日本語では「メデイア」とも表されます。神話に基づいてエウリピデスが著した傑作悲劇のタイトルロールとしても有名。映画ではイタリアのパゾリーニ監督の「王女メディア」(“Medea”)1970年が有名です。また、日本の演出家・蜷川幸雄による「王女メディア」はタイトルロールに平幹二朗を配し、1983年、アテネのパルテノン神殿の膝元にあるヘロディアティコス音楽堂で上演され絶讃を博しました。このように、この古典作品は各国語に翻訳され、舞台化・映画化されて新たな傑作を生み、さらにDVDなどでメディア化されています。

 なるほどなあ。私はいいかげんだな、と反省します。
 王女メディア、魔女のメディアはラテン語・英語でMedeaですね。媒体はmediaです。カタカナで「メディア」 と書いちゃうと判らないのですね。私はいつも格好悪いことです。
 あ、明日この「エウリピデス『メディア』」のことを書きます。

cb9da1e1.jpg 本日朝、私は「読書さとう」に「ソポクレス『オイデイプス王』」のことを書きまして、昨日がアイスキュロスの悲劇のことを書きましたので、「じゃ、明日はエウリピデスだなあ」と思ったのですが、そうだなあ、「イアソンの奥さんだったメディアの事を書こうか」と思いまして、そもそもメディアって、CD−ROM等のことでもありますが、関係あるのかなあ、なんて考えたが判りません。綴りは一緒なのですね。メディアは黒海奥のコルキスという国に居た魔法使いの女性です。これがギリシアの勇者イアソンと結ばれて、でもでも最後は恐ろしいことになります。それで「メディア」って、このITの世界でもなんで言うのかな。ギリシアもヨーロッパも何も教えてくれません。
 写真は、ここのテーブルにいますアンパンマンです。昨日撮ったものです。今度二人の孫にこの写真を見せます。(02/22)

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