1212140112121402  津田玄蕃の話は終わりました。でも的矢六兵衛のことはそのままです。そして加倉井隼人には苦労して名簿を作成したのにだれもそれを視てくれないのです。

 加倉井隼人にとっていささか心外であったのは、苦心の末にようやく作り上げた勤番者の名簿が、まったく顧みられなかったことである。

 しかし、もっと隼人には心外であることはまだ何も解決されていないのです。それはやはり今も座り通づける的矢六兵衛のことなのです。田島小源太は次のように言います。「だいたい、だの、あらまし、だの」でやれば良かったというのです。

「しからば、小源太よ。あれもだいたいのうちと思うか」X12121307

 この隼人の言葉の先には、今も座り通づける六兵衛がいるのです。「帳付けとは少々わけがちがう」と小源太のいうとおりなのです。
 さてどうするのでしょうか。