12052505 私が今日の2012年5月26日のポメラを書いていて、吉本(吉本隆明)さんの

海舟の和歌・漢詩・俳句・長歌などのうちとるべきものは皆無にちかいといっていい。ただ、青年時代に訳詩「思ひやつれし君」ひとつをのこしている。

の「思ひやつれし君」を読んでみたいと思い、探しました。

  思ひやつれし君
 なにすとて、やつれし君ぞ、哀れその、思たわみて、
 いたづらに、我が世を経(へ)めや、あまのはら、ふりさけみつ、
 あらがねの、土ふみたてて、ますら雄の、心ふりおこし、
 清き名を、天(あめ)に響かし、かぐはしき、道のいさをを、
 あめつちの、いや遠ながく、聞く人の、かがみにせむと、
 我はもよ、思ひたまはず、おほろかに、此の世をへしとおもやつれども

 これは、明治三十年八月雑誌『舊幕府』で発表された(ただし、主筆戸川残花の作として)。傍書きに、「Loefden Heer!」とあり、これは「J.Daniel Herrnschmitdt Lobe Den Herren, O Meine Seele!という賛美歌であると推定される」と、「千葉宜一氏『近代詩の黎明』」にあるということです。
 これは吉本さんが、「ただ、青年時代に訳詩「思ひやつれし君」ひとつをのこしている。」とだけ書いているのですが、このことだけでも私が勝海舟の詩を調べてみたのは、いいことでした。