将門Web

周が日々仕事であちこち歩いたり、友人や家族と話した中で感じたことを発信しています。

Tag:天武天皇

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「源実朝『金槐和歌集』」4で実朝の以下の歌で

  春日野のとぶ火の野守(のもり)今日(けふ)とてや昔かたみに若菜つむらむ<

 この「野守」というところで、万葉集の額田王(ぬかたのおおきみ)のこの歌を思い出しました。

  茜(あかね)さす紫野(むらさきの)行き標野(しめの)行き野守(のもり)は見ずや君が袖(そで)振る

 額田王ってなんて可愛い女(ひと)なんでしょうか。このときの相手は大海人皇子(のちの天武天皇)なのですね。そして源実朝もこの歌は知っていたと思うのです。
 そして万葉時代の歌人をおおらかだと思ったものなのかなあ。いやいや血の匂を感じていたでしょうか。
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 この天皇を思い浮かべると、真っ先に百人一首の歌が思い出されます。

    春すぎて夏来にけらし白妙の衣ほすてふ天のかぐ山

11061810  たぶん、私が百人一首で最初に覚えた歌だったかと思います。そしてすぐに、この天皇が実に血に染まっていた人だったかを思うのです。
 大化元年(645)〜大宝2年(703)の生涯でした。天智天皇の娘であり、天武天皇の后であり、自分の子草壁王子を天皇にたてようとしましたが、それが亡くなってしまい、孫の軽王子(のちの文武天皇)がまだ幼いので、自らが天皇になりました。日本で41代の天皇とされています。
 古代日本の最大の争乱だったと思われる壬申の乱を制して、天武天皇は日本を支配するわけですが、この乱のときには、夫よりもむしろこの持統のほうが実質的には指揮していたのではないかと思えます。
 とにかく壬申の乱に勝利して、天武天皇が即位して、古代日本は落ち着きます。思えば、この頃から奈良時代というものになるのですね。
 しかし、天皇家は、この天武天皇の系列から、やがてはまた天智天皇の血筋になるのです。それが50代の桓武天皇でした。この天皇のときに平安京が始まります。
 私には、夫をかなり愛していたろうお后だったのでしょうが、最後は自分の父親も偉大だったと思っている持統天皇をいつも考えてしまうのです。(2011.06.23)

11041401  私は最初は、「中大兄皇子(のちの天智天皇)の愛した女、額田王」と書いていました。そして大海人皇子に関しては、「天武天皇の愛した女、持統天皇」というのを次に書く気でいました。でもやはり私には天武天皇ではなく、皇子時代の大海人皇子の名を書き、そして額田王(ぬかだのおおきみ)名を記してしまいました。
 とくに次の二人の歌は忘れることはできません。

  茜(あかね)指す紫野(むらさきの)行き標野(しめの)行き 野守は見ずや君が袖振る(額田王)
  紫の匂へる妹を憎くあらば 人妻ゆゑに我恋ひめやも(大海人皇子)

 ただし、この歌も宴席での座興の歌ではないかとの池田弥三郎の意見も強いようで、私には判断できません。でもでも私には、美しい額田王を中大兄皇子と大海人皇子が争った三角関係の歌だとい思いたいものなのです。(2011.04.16)

蘇我氏の正体―日本書紀が隠そうとした真実
書 名 藤原氏の正体
    名門一族の知られざる闇
著 者 関裕二
発行所 東京書籍
定 価 1,500円+税
発行日 2002年12月22日第1刷発行
読了日 2007年11月24日

 実に面白く読みました。壬申の乱で天武天皇が勝利しながら、そののちには、やがて天皇家は天智系が復活して、天武系は排除されてしまうわけですが、それは藤原氏の政治的陰謀が大きいとは思っていましたが、天武の皇后であり、のちの持統天皇が、結局は夫よりも父の天智天皇の意思を継いだのだというのは、いわば初めて知った見解ですが、朝鮮半島の政治との中で、「そうかもしれないなあ」という思いになりました。
 百人一首にある、持統天皇の「春過ぎて夏来たるらし白栲の衣乾すてふ天の香具山」という歌は、この天の香具山は聖地であり、そこに衣を乾すというのは非常識なことであり、これが許されるのは、衣を干したのは、神だったということです。そしてそのあとの説明は、ここで私が書くのは面倒なのですが、最後は以下のように言っています。

 持統天皇の「天香具山の歌」は、天武政権打倒の秘めたるクーデーター歌い上げていた疑いが出てくるのである。

 驚きますね。

 藤原氏が四家(北家・南家・式家・京家)を持った意味も、深く判りました。また、藤原が、同じ同族の中臣氏を分離していったわけ、菅原道真を追い落としたこと(私はこのことは今でも藤原氏を憎んでいます)など、いくらでも興味深く読んでいけました。
 でも、私はあまりに判っていません。もう少しいくつもの本・資料を読んで行こうと強く思ったものです。

 でももうやることがたくさんあって、余裕を持って本を読んでいられないことが実に悔しいです。

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