1306190113061902  もうこの二人けんと植木の会話に嬉しくなります。

「きのうは波止場の周辺をぐるりと歩いただけでしたが、いやァ、おどろいたのなんの……。もともとはなにもなかった………………」
 向島の変貌にびっくりしているせいか、今朝の植木は饒舌だった。
 けんもきのうのぎごちなさが消えている。

 いいですね。こうして二人が親しく語らえるのは嬉しいです。

「親方が今の波止場を見たら、どんなによろこばれるか。お見せしたかったなァ」
 植木は考えをこめていう。植木が親方というのは次郎長のことである。
「見ていますよ、お父ちゃんはきっと」
「そうか。見のがすはずがない、か」
 ふたりは笑みをかわしあった。

 こうして二人が話しているのは、ものすごく嬉しいです。次郎長を二人ともに思い出しているのですね。もう今は現実に存在しない人のことをこうして話せることはいいです。私はもう亡くなった親友のことを今もたびたび思い出しますが、話をする相手はいないですね。13061720その奥様と話せばいいのかなあ。
 これは実は難しい大変なことなのですね。私の思いとその奥様の思いは、かなりな乖離があるのです。だからそのことを思うだけで、なかなか実現はできません。