普通の家族がいちばん怖い―徹底調査!破滅する日本の食卓
書 名 普通の家族がいちばん怖い
    徹底調査! 破滅する日本の食卓
著 者 岩村暢子
発行所 新潮社
定 価 1,500円
発行日 2007年10月25日
読了日 2007年12月20日

 もうきょうの電車の中で読んでいました。もう読んでいて、実に嫌になりました。それは誰もが予想されるかもしれないですが、この本を読んでいて、この日本の多くの家庭の寒々とした姿を私が知って、それでその現実の前で嫌になったというわけではありません。
 この著者がかなりな時間をかけて調査したという各家庭の姿が、私にはまったく信じられないからです。
 扉に以下のようにあります。

正月とクリスマス―家庭で最大の二つのイベントから、家族の実像を探る。
調査のプロによる二百二十三世帯へのリサーチが、歪んだ幻想を解体していく。
何気ない発言に社会を蝕む病理がにじむ。
「個性」重視、「私中心」の行き着く先は?
「モンスターペアレンツ」はあなたのすぐそばにいるかもしれない。

 もう読むのが辛くなるわけですが、でもとにかく開いて読んでいきます。目次は次の通りです。

07122001プロローグ 普通の家族を知りたい
第1章 してもらえる「お客様」でいたい
第2章 好き嫌いで変える
第3章 子供中心、私中心
第4章 うるさい親にはなりたくない
第5章 一緒にいられない家族たち
第6章 ノリで繋がる家族
第7章 普通の家族がいちばん怖い
エピローグ 現実を見ない親たち

 著者は223世帯を調査したということです。
 私には二人の娘が現在29歳と27歳ですが、家庭をもっています。私の姪も二人家庭を持っています。でも、この著者が述べられているような傾向は、まったくありません。いや、私の娘の友だちも何人も何十人もたくさん知っていますが、こんな傾向は、私は少しも見聞していません。
 そうすると、この著者が調査した家庭には、私が知っている家庭とはまったく違うようです。どうしてなのでしょうか。
 いえ、私の長女には子どもができましたから、またその孫のことで、その孫と同じ歳の家庭もまた知り合いになってきました。そういう中に、この著者がいうような傾向を私は少しも見聞することができないのです。
 私はもう娘が保育園に行っているときから、娘のたくさんの友だちがとても大好きでした。だから、その子たちが小学生になり中学生になり、そして高校大学と進んで、そしてそこでもまたたくさんの友だちができて、そしてまた社会に出て、そして就職して、今度は結婚して、子どもができて、またそこでまた子どもたちを必死に育てている姿を知っています。
 でも私が見聞するそういう娘及びその友だちには、この著者が述べているような家庭は少しもないといえます。
 私は、「普通の家族」って、みんなどこもそうだけど、「一番怖い」のは、何か「現実はこうなのだ」と決めつけてしまう傾向です。それが何か、「ちゃんとしたリサーチに基づいている」と言いきられると、私が見聞しているたくさんの家族、たくさんの家庭は、みな当てはまらないところばかりです。
 少なくとも、私は私が見聞するものを信じています。私の現実に知っている娘や、姪や、その友だちや同じ職場の人たちが築いているだろう家庭の姿を、私は信じているし、これからもずっとつき合っていきます。

 はっきり言って、私にはとてもつまらないくだらない本でした。

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