11020406 この物語は、4つの大きな編になっています。
 作者のスウィフトはアイルランド人です。1667年11月30日~1745年10月19日の生涯でした。
  こうして生きた年を書きますと、同じ年代の日本はどうしていたかなあということが判ってくるかと思います。とくに、このガリバーは第3篇の旅行で、この日本も訪れたことになっていますから、「ああ、この時か」と想像できるのです。

 第1篇は小人の国に訪れます。この国の二つの政党の争いは、イギリスの議会を表したものです。またこの国の隣国とも戦争をしますが、それはゆで卵をどちらのかどから割るかという問題でした。
 第2篇では、ガリバーは巨人の国を訪れます。ここで、ガリバーが巨人たちがいかに身体に吹き出物があったりして汚いかをいいますが、でも彼は気がつきます。前の小人の国で住民が皆綺麗に見えたのは、それはみな小さかったから、自分にはよく見えなかったのだ、と。これは実に印象的です。かつ、この篇で、ガリバーが女性に嫌悪感を持っていることがわかります。
 第3篇は、ラピュータ、空飛ぶ国を訪れます。この国は地上の国を搾取しているだけで、実に悪い存在です。この国から戻るときに、ガリバーは日本にも寄るのです。
 第4編は、住民(人ではないのですが)が馬である国を訪ねます。この馬の住民にいるところにはヤフーという生物がいます。それはなんと人間でした。このヤフーはもうどうしようもない存在でした。ガリバーは、自分もヤフーであることに嫌悪し、そして馬であるその国の住民を称えます。この国から帰ったときに、ガリバーは人間である妻を嫌悪し、馬のいる厩舎を好みます。

 どうにも、読んでいても嫌になる小説です。すべてが、現実の私たち(スウィフトは当時のイギリスを描いたのでしょうが)をそのまま描いているからです。
 私は中学1年のときに読んだものでした。
 後年、テレビで『ラピュタ』の空飛ぶ姿を見たり、『家畜人ヤフー』を見ても、検索エンジンのヤフーを知っても、いつもこのスウィフト『ガリバー旅行記』を思い出していたものです。(2009.12.18)