将門Web

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Tag:桑原武夫

1205121212051213 桑原武夫は俳句を作者名なしに並べてみせ、しらべれば芭蕉の句とありふれた俳人の句とを区別できないではないか。これは俳句などが第二芸術である所以だという論議を展開した。桑原武夫の意中にはたとえばバルザックの長編小説やドストエフスキーの作品があったのではないかとおもう。小林英夫は作者名も出さずに俳句を並べてみせれば芭蕉の俳句も常識的な俳人の作品もさして区別もできないというが、それは芸術の価値を内容の複雑さや形式的な大きさと勘ちがいしているのだ、芭蕉の詩魂は並の俳人に負けやしないと、バルザックやドストエフスキーの魂のリアリティにも負けないのだという考え方を述べた。私には優劣の論議の仕方が不充分だと思えるので要約すれば、作品の意味内容と作品の芸術的な価値とは別概念で、混同して論議はできないということに帰着すると思える。
2006.1.31思潮社『詩学叙説』あとがき

 昔桑原武夫が述べたときに、「何を言い出すのかな」と思ったのですが、その言っていることには反論することも思いもよりませんでした。でもこ吉本さんの言われることで、あのときの私の不明さが今充分理解できた思いがします。

11031503  私はこの作品は、中学3年のときに読みました。私は角川文庫で読んでいたような記憶があります。訳者は桑原武夫でした。
『赤と黒』『ナポレオン伝』『パルムの僧院』を読んだあとで、この作品を読んだものでした。さらにそのあとに『恋愛論』『イタリア年代記』を読んでいました。
 スタンダールはナポレオンのイタリア遠征に参加しているのです。17歳のときでした。彼はナポレオンの崇拝者だと思います。それがものすごく理解できます。私もまたナポレオンの崇拝者と言っていいです。それは、このスタンダールの影響も強かったと思います。
『赤と黒』で、ジュリアン・ソレルに対して、強烈な愛をぶつけていくマチルダという女性は、この『カストロの尼』のエレーナを思わせます。
 スタンダールはイタリアが好きでたまらない感じで、私はそのことが理解できて、好きです。やっぱり今後も私は残りの全作品を読んで行きます。(2011.03.15)

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