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1201061026.鑑賞日本現代文学「埴谷雄高吉本隆明」
  1982.9.30 角川書店  305頁

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田辺聖子珠玉短篇集〈2〉
書 名 田辺聖子珠玉短編集2
著 者 田辺聖子
発行所 角川書店
定 価 1,500円
発行日 1993年4月20日初版発行

以下の短編およびあとがきが収納されています。

薔薇の雨
かんこま
容色
大阪無宿
二十五の女をくどく法
求婚
火気厳禁
忠女ハチ公
雪の降るまで
あとがき

 いや、まだ読み終わってはいないのですが、とにかく私は最初の「薔薇の雨」で何かをいいたいのでした。


薔薇の雨

 次のように書いてあるところで、私は妻に聞いてしまった。

 東京にいたころほど忙しくないが、関西は東京に比べれば物価が安いから暮らしやすい。

 私「こう書いてあるけれど、これって本当かな?
 妻「私は東京に住み始めたときに、大阪よりもすべて1割くらい高いと思ったわよ」
 私「それって、他のことでも何でもいうんだよな。例えば…………………」

と語りかけると、義母が話かけてきたので、それきりになった。私が喋りたかったのは次のようなことでしだ。

 赤坂の広告制作会社にいたときに、社長は関西の人間だから、印刷でも関西のほうが数段安い、関西の印刷屋を使ってみろという命令がありました。とくに、神戸の○○は印刷屋が集結している地区だから、断然安い、使ってみろ、というのです。社長の言明ですから、私はそこの印刷屋を3社見積を取りました。
 しかし、私には、その3社の見積値段では、もうどうにもなりません。それらの印刷屋には、「この値段じゃうちは駄目です」と言ったのですが、一社だけが、「それは萩原さんが、関西が嫌いだから言っているだけじゃないのか」といいます。だから、私は、「仕方ないから、、じゃこちらの印刷屋の見積を見せるよ」と言って、社名等は隠してコピーして見せました。そのとき、その関西弁の印刷屋の営業マンは驚いていました。「え、こんな値段でやらせているんですか」と、そして「自分たちでは無理だ」というのみでした。
 もう私には、「安い、驚くほど安い」はずの、関西の印刷屋も、もう話にならない見積金額でした。あれでよく商売をやっているものです。そして私は決して東京の印刷屋を安くたたいている気は少しもありませんでした。私だって印刷工だったことがあるのです。適正な利益が印刷屋にもあるように考えていたつもりです。でも、それにしても大社長の言う、「大阪はすべて断然安い」というのは、まったくの判断ミスでした。
 そんなことを思い出していたのです。
 いや、この小説の感想はまた書きます。

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