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 本当に老人たちの助けになるためには、親鸞流にいうと、「還りの相」、「還りの姿」というものが必要だということになります。つまり、偶然この人を助けたってことではなくて、この人一人を助けることが、そのまま老人というものを助けることと同じでなければ意味がないっていうことですね。同じことというのがどういうことかというと、一人を助けることのなかにひそんでいる偶然性を排除して、老人の運動性の鈍さとかそういうことを全部含んだ上での必然性としての老人といいますか、そこまでいかない限り、駄目だということです。(『生涯現役』2006.11.20洋泉社終章「老いの思想」)

 思えばこのことは吉本さんがあちこちのことで繰り返し言われていることだと思う。なんと勘違いしてしまった個人、勘違いしてしまっている思想が蔓延していることだろうか。老人や身障者の介護ということでも、この勘違い、意味のないことがあちこちに蔓延していることを感じている。

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