将門Web

周が日々仕事であちこち歩いたり、友人や家族と話した中で感じたことを発信しています。

Tag:酒を飲む

11102602 やはり暮ですから、飲む機会が多いものです(実は暮だろうがなんだろうがいつも飲んでいる私ですが)。それで、少し思ったことがあります。
 私の大好きな作家山口瞳の小説には、「酒を飲む」ということに関して、たくさんのことが書いてあります。
 それで、思い出したところです。「胃」のことで思いだしました。

  オンザ・ロックをダブルで……クールは例によってヒタと江分
  利に目を注いだまま無言である。江分利の思いついた洒落はバレ
  がかかっているから、マクラを振る必要がある。
 「東西電機に勤めているとね、関西人が多いでしょう。トテモ変
  なふうになることがありますよ、たとえば………」
  飲む。
 「たとえば、私、胃がわるいでしょう。始終吐き気があるんだ。
  もっともウィスキーを2杯飲むとなおるけれどね。ウィスキーを
  2杯飲んだあとの2、3時間だけが私の人生という気がしている
  んですよ」
 「まあ、へんですね」
 「たとえば、課長が江分利君からだの調子どう? なんて訊(き)
  くでしょう。こちらはよくないですねえ、と答えるよ。すると、
  むこうは、いいですか、と重ねてくる。『よくないんです』心配
  そうな顔で『いいでしょう?』とくる。『いいえ、わるいんです』
  『ですからね、いいでしょう』
 『ダメなんです、吐き気がして』『いいですね』『朝がいちばん
  駄目でしてね、朝は必ずはきます』『いいじゃないですか』『お
  もてへ出て、もう
 1回。もっとも、このときは胃液だけですが』『それはいいです
  ね』こっちは腹が立ってくるんだ」
 「…………………」
 「まあ、途中で気がつくけどね。いいが悪いという言い方がある
  んだなあ。胃のことをイイと発音するでしょう」
  クールは眼だけで笑う。30秒くらいたってから黒のワンピース
  がけたたましく笑う。空虚である。(後略)
            (山口瞳「江分利満氏の華麗な生活」)

 私はいつも山口瞳の本を読んでは笑っていますが、ここは何度も笑っています。「いいが悪い」か。

 この「始終吐き気があるんだ。もっともウィスキーを2杯飲むとなおるけれどね。ウィスキーを2杯飲んだあとの2、3時間だけが私の人生という気がしているんですよ」というのが、私も実感として判るときがよくあります。 私はよく前日の酔いが夕方まで残っていることが多々あります。そしてそのまま飲むことになる場合がこれまた多々あるわけなのです。そしてたとえば、ちょうど午後7時半頃ゴールデン街に向かうことがあります。私はもう2日酔いがきつくて、「ちょっと飲んだら、もうすぐ帰宅しよう」と考えています。私はもう終始吐き気がしています。とくに、靖国通りからゴールデン街に至る歩道あたりで、それこそ吐き気で、それこそ気持悪くて仕方ありません。それと私はその頃、トイレでおしっこがしたくなっています。2日酔いで1日中脱水状態で、やっとこの時間になって尿意を覚えてくるのです。それで、歩道の途中にあるトイレに入ろうと思っているのですが、何故かたいがい誰かが入っていて、私は「いいや、お店ですぐトイレに入ろう」と思います。
 そしてすぐ

  ゴールデン街「吐夢」

に着きます。ママがすぐ、私のボトルを出してくれます。ウォトカの「ストロヴァイヤン」です。私はこれをストレートで口に含みます。必ず私は同じことを思います。「何で、俺はこんな強い酒を飲んでいるんだろう」。50度のウォトカは、食道から通って空腹の胃に入っていく様が判ります。食道をそのまま焼くような感じで通っていくのです。
 そして吐き気はまだ続いています。「もうやめよう、もう帰ろう」と思いながら、グラスを空けて、私は2杯目を注ぎます。
 ママと「この間誰が来た」とかそうした話をしています。そして2杯目を空けて3杯目になるころ、ちょうど時間は8時10分くらい前なんですが、私はもうすっかり吐き気を忘れています。実に気持がよくなります。吐き気があったことなんかすっかり忘れ果ててしまいます。そしてそして、あとで気がつくのですが、私は尿意も忘れるというか、なくなっているのです。この尿意の問題に関しては、おそらく脱水作用でいた身体が、また飲んでいる事態になると、いわば膀胱内の水分を取り出して身体に回すのかなと思っています(あの、事実として科学的にこういうことはありえません。でも私はいつもそう思ってしまう身体の状態になるのです)。
 まさしく、この時には、あれほど強烈なウォトカが、非常に優しく甘い感じになっています。これは何でなのでしょうか。
 そして、また私はそのまま延々と飲み続けてしまうのです。こんなことを続けてもう何年になっているのでしょうか。

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 長女家族と飛鳥山のふるさと北区区民まつりへ行きました で書きましたが、私は昨日王子の「榎そば越後屋」へ行って、少しお酒を飲みました。でもあそこのお酒は何というお酒なんだろうか。
 私は蕎麦屋でお酒を飲むのが好きです。よく神田の藪蕎麦や神田まつやで、お酒を飲んで、蕎麦を食べてします。この藪蕎麦では、学生のときからよく飲んでいたものでした。
 でもけっこう有名な店でも、この「酒を飲む」というのが、なぜだか変なことのように思われているのかなあ、と思ってしまう店も、ときにはあります。また、何故か知られた店であるはずなのに、全然お客の入っていない店もあるものでした。

 あるところで、パソコン通信の仲間とある蕎麦屋に入って、天種を注文したら、「天だねって何ですか?」と言われたことがあります。呆れた話ですが、「あ、もういいから、ただ天麩羅をあげてきて」と言ったものでした。
 でもこれからも蕎麦屋でお酒を飲んでいきます。でも神田の2つのお店だけじゃつまらないんだよなあ。

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