09091003 きょうの日経新聞の2面の記事下広告は、新潮社の「隆慶一郎全集」(全19巻)でした。それで、私も「ああ、読んでいないのは、これで読んでみようかな」と思ったものです。
 でも、全巻は以下のようです。

1巻 吉原御免状
2巻 影武者徳川家康(一)
3巻 影武者徳川家康(二)
4巻 影武者徳川家康(三)
5巻 影武者徳川家康(四)
6巻 鬼丸斬人剣
7巻 かくれさと苦界行
8巻 風の呪術陣
9巻 捨て道子・松平忠輝(上)
10巻 捨て道子・松平忠輝(中)
11巻 捨て道子・松平忠輝(下)
12巻 見知らぬ海へ
13巻 死ぬことと見つけたり(上)
14巻 死ぬことと見つけたり(下)
15巻 一夢庵風流記(上)
16巻 一夢庵風流記(下)
17巻 花と火の帝(上)
18巻 花と火の帝(下)
19巻 柳生非情剣

 え、作品はこれだけでしたっけ。たしか最後に読んだのは、鎌倉へ行った電車の中で、「見知らぬ海へ」を読んでいました。北鎌倉で、この作品の内容について考えていたものです。
 その前に「死ぬことと見つけたり」を読んでいました。なんとなく、私は「えっ、『葉隠』の解釈は違うんじゃないかなな。おれは違うな」なんて読んでいました。その前には、「花と火の帝」を読んでいまして、はるかな昔行きました、京都の「修学院離宮」(これは後水尾上皇が作られたと言われています。この天皇が徳川家康亡き後、豊臣家滅亡のあと、秀忠に対して戦われた方です)を思い出していたものです。
 でも私は一番読み応えのあったのは、「影武者徳川家康」です。
 それで、この方の小説は必ず、いつも柳生一族が敵として、非情に主人公に襲いかかります。柳生は非情ですが、そして主人公は強いのです。いつも柳生を打ち破ります。
 私はあまりに、この非情な柳生一族が嫌でたまらなく、「なんであんなに柳生が非情に強いんだ」と、目森さんに聞いたものでした。そうしたら、彼は教えてくれたのです。

   この柳生というのは、隆慶一郎の尊敬する小林秀雄なのだ

 うーん、それで私は理解できたのです。登場人物はいつも柳生に勝利しますが、でもでもそれでも次々と襲いかかります。結局は歴史の通り、本当はいつも柳生が勝利していたのです。
 隆慶一郎は、尊敬する小林秀雄の存命中は、小説を書きませんでした。なんとなくそれが悔しいです。隆慶一郎の作品は、私は好きなものなのですが、でもでも少々不満です。それは、やっぱり、この小林秀雄のことがあるからなあ、なんて思っています。
 結局は、もうすべて読んでいたので、読む気がなくなりました。みな新潮文庫で読んだから、もうすべて古書店に売り払ったものでした。

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