201705081711090507  この文をここに書きます。そして電車の中でIS01で何度も読んで、記憶して、暗記暗誦できるようにします。
なお、文はそのままにして、書き下し文に色をつけました。それから、これは「出師表(すいしのひょう)」の「前」だけです(「後」は孔明の作詞したものではありません)。

先帝創業未半、而中道崩[歹 且]。今天下三分、益州罷敞。此誠危急存亡之秋也。然侍衞之臣、不懈於内、忠志之士、忘身於外者、蓋追先帝之殊遇、欲報之於陛下也。誠宜開張聖聴、以光先帝遺徳、恢弘志士之氣。不宜妄自菲薄、引喩矢義、以塞忠諌之路也。

先帝業を創めて未だ半ならずして、中道にて崩[歹 且]する。今天下三分して、益州罷敞する。此れ誠に危急存亡の秋なり。然れども侍衞の臣、内に懈らず、忠志の士、身を外に忘れるのは、蓋し先帝の殊遇を追うて、之を陛下に報いんと欲するなり。誠に宜しく聖聴を開張して、以って先帝の遺徳を光いにし、志士の氣を恢弘すべし。宜しく妄りに自ら菲薄として、喩を引き義を失い、以て忠諌の路を塞ぐべからざるなり。

宮中・府中、倶為一体。捗罰蔵否、不宜異同。若有作奸犯科、及為忠善者、宜付有司、論其刑賞、以昭陛下平明之治。不宜偏私、使内外異法也。

宮中・府中は、倶に一体なり。蔵否を捗罰して、宜しく異同あるべからざる。若し奸を作し科を犯し、及び忠善を為す者あれば、宜しく有司に付して、其の刑賞を論じ、以て陛下平明の治をあきらかにすべし。宜しく偏私して、内外をして異法を異にするべからざるなり。

侍中・侍郎、郭攸之・費[ネ 韋]・董允等、此皆良実、志慮忠純。是以先帝簡抜、以遺陛下。愚以為、宮中之事、事無大小、悉以諮之、然後施行、必能裨補闕漏、有所広益。将軍向寵、性行淑均、暁暢軍事。試用於昔日、先帝称之曰能。是以衆議、挙寵為督。愚以為、営中之事、事無大小、悉以諮之、必能使行陣和睦、優劣得所。

侍中・侍郎、郭攸之・費[ネ 韋]・董允等、此れ皆良実にして、志慮忠純なり。是を以て先帝簡抜して、以て陛下に遺す。愚以為へらく、宮中の事は、事大小と無く、悉く以て之に諮り、然る後に施行せば、必ず能く闕漏を裨補して、広益する所有る。将軍向寵は、性行淑均にして、軍事に暁暢。昔日に試用せられ、先帝之を称して能ありと曰く。是を以て衆議して、寵を挙げて督と為す。愚以為へらく、営中の事は、事大小と無く、悉く以て之に諮らえば、必ず能く行陣をして和睦し、優劣所を得る。

親賢臣、遠小人、此先漢所以興隆也。親小人、遠賢臣、此後漢所以傾頽也。先帝在時、毎與臣論此事、未嘗不嘆息痛恨於桓・霊也。侍中尚書・長史・参軍、此悉貞亮死節之臣也。陛下親之信之、則漢室之隆、可計日而侍也。

賢臣を親しんで、小人を遠ざけるのは、此れ先漢の興隆する所以である。小人を親しんで、賢臣を遠ざけるのは、此れ後漢の傾頽する所以である。先帝在し時、毎に臣と此の事を論じて、未だ嘗て桓・霊に嘆息痛恨しないことはない。侍中尚書・長史・参軍、此れ悉く貞亮にして節に死するのが臣である。陛下之に親しみ之を信じれば、則ち漢室の隆んであることを、日に計えて侍つ可きである。

臣本布衣、躬耕南洋。苟全性命於乱世、不求聞達於諸侯。先帝不以臣卑鄙、猥自枉屈、三顧臣於艸盧之中、諮臣以当世之事。由是感激、許先帝以駆馳。後値傾覆、受任於敗軍之際、奉命於危難之間。爾来二十有一年矣。先帝知臣謹慎。故臨崩寄臣以大事也。

臣は本布衣、躬から南洋に耕す。苟くも性命を乱世に全うして、聞達を諸侯に求めず。先帝臣が卑鄙なるのを以てせず、猥りに自から枉屈して、三たび臣を艸盧の中に顧み、臣に諮るに当世の事を以てする。是に由りて感激し、先帝を許すに駆馳を以てする。後に傾覆に値い、任を敗軍の際に受け、命を危難の間に奉ずる。爾来二十有一年なり。先帝臣が謹慎なるのを知る。故に崩ずるに臨んで臣に寄せるのに大事を以てする。

受命以来、夙夜憂慮、恐付託不効、以傷先帝之明。故五月渡瀘、深入不毛。今南方已定、兵甲已足。当奨卒三軍、北定中原。庶竭駑鈍、攘除姦凶、以復興漢室、還于旧都。此臣所以報先帝、而忠陛下之職分也。至於斟酌損益、進尽忠言、則攸之・[ネ 韋]・充之任也。

命を受けてより以来、夙夜憂慮し、付託の効あらずして、以て先帝の明を傷つけることを恐れる。故に五月瀘を渡って、深く不毛に入る。今南方已に定まり、兵甲已に足りる。当に三軍を奨卒して、北のかなた中原を定める。庶はくは駑鈍を竭し、姦凶を攘除し、以て漢室を復興して、旧都に還さんことを。此れ臣が先帝に報いて、陛下に忠なる所以の職分である。損益を斟酌し、進んで忠言を尽すに至っては、則ち攸之・[ネ 韋]・充の任である。

願陛下託臣以討賊・興復之効。不効則治臣之罪、以告先帝之霊。若無興徳之言、責攸之・[ネ 韋]・充等之咎、以彰其慢。陛下亦宜自謀以諮諏善道、察納雅言、深追先帝遺詔。臣不勝受恩感激、今当遠離、臨表涕泣、不知所云。

願はくは陛下臣に託するには討賊・興復の効を以ってしなければならない。効なければ則ち臣の罪を治して、以て先帝の霊に告げることだ。若し徳を興す言が無ければ、攸之・[ネ 韋]・充等の咎を責めて、以て其の慢を彰はせ。陛下も亦宜しく自ら謀って以て善道を諮諏し、雅言を察納して、深く先帝の遺詔を追うことである。臣恩を受けて感激に勝えず、今当に遠く離れるのに、表に臨んで涕泣し、云う所を知らない。

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