本日2009.3.8の「春秋」で書いたのですが、ここの日経新聞の「春秋」に書かれていたのが、この本でした。
書 名 田舎暮らしに殺されない法
著 者 丸山健二
発行所 朝日新聞出版
定 価 １，３００円＋税
発行日 ２００８年５月３０日第１刷発行
読了日 ２００９年３月１４日
読んでいまして、「そうだ、その通りだ」という思いなのですが、私ももともと、いわゆる田舎を、自分の故郷のようには一切思ったことがないので、それほどの感動も出てきません。「そうだ、当たり前じゃないか」という思いばかりです。
そもそも、自分の働いた老後快適に過ごせるはずの資金を狙う、日本中の地方公共団体を私はまったく信用していませんから（信用しないだけでなく、あちこちで悪口を言っています）、それほどの驚きは感じませんでしたが、でもこれほどひどいことを知るとは思いませんでした。
著者紹介
丸山健二
１９４３年、長野県生まれ。６６年『夏の流れ』で文学界新人賞を受賞し、同作で芥川賞を受賞。『正午なり』で帰郷した青年を描いたのち、自らも長野県安曇野に住み、以後、文壇と一線を画した独自の執筆スタイルを貫いている。最近の長編小説に『月は静かに』『鉛のバラ』『銀の兜の夜』『月の帆』『日と月と刀（上・下）』などがあり、書下ろし短編小説集として『落雷の旅路』がある。また過去の代表作が「再来復活版」として求龍堂から次々と復刊されており、最新刊に『さずらう雨のかかし』がある。近年創作活動と同時に作庭に専念。自身の庭についての著作として『夕庭』『ひもとく花』『荒野の庭』『花々の指紋』『小説家の庭』などがある。
目次
その前に、「自立」しているかを問え
確固たる「目的」を持て
「自然が美しい」とは「生活環境が厳しい」と同義である
年齢と体力を正確に把握せよ
「田舎暮らし」を考えるなら、まず酒と煙草をやめよ
「孤独」と闘う決意を持て
「妄想」が消えてから「現実」は始まる
田舎は「犯罪」の巣窟である
田舎に「プライバシー」は存在しない
「付き合わずに嫌われる」ほうが底が浅く、「付き合ってから嫌われる」ほうが数倍も根が深い
「第二の人生」について冷静に考えよ
「老後の現実」を直視せよ
あなたを本当に救えるのは、あなた自身である
私は昨日の ２００９年３月１３日のポメラ に次のように書きました。
今読んでいるのは、「丸山健二『田舎暮らしに殺されない法』」というのですが、ちょうど田舎に住んでいて、悪い奴が家を襲ってきたときのことを書いています。手製の槍を使うことを言っています。これでは相手を殺してしまうのですね。
これは８４ページに本当に書いてあるのですよ。私は、こんなことは怖くてたまりませんから、田舎には絶対に住みません。
だが８８ページに、私たち団塊の世代を激しく非難していますが、まったくまとはずれであり、腹が立ちました。私はたしかに激しく学生運動をやりましたが、その後さも反省し、「たちまち豹変し」などということはありません。私は学生運動での前科２犯を、「いつでも豹変し」たくても、ずっと社会は忘れず、どこにもまっとうに就職できたことはありませんでした。だからと言って、私は何ものかを恨んだりしているわけではありません。まあ、こんなものでしょう、と思ってきたたばかりです。
でも、こういう人が、そう考えていると思うと、はっきり言って、こんな馬鹿がいるんだなあ、という思いになります。あまりにあの時代の学生運動とかいうものを尊敬しすぎ、過大評価のしすぎじゃないの。
まあ、この本を読んだことは良かったですね。
