この「貧しき寡婦のレプタ二つを投げ入るる」というところで、私は「レプタってなんだ？」と思いました。インターネットで調べると、次のようにありました。
「レプタ」は、当時のこの地方の最も小さなレプトン銅貨のことを指しています。
そうか、この寡婦はありったけの財産を出したのですね。インターネットで検索してようやく分かるものです。
第２１章
イエス目を擧げて、富める人々の納物（をさめもの）を賽錢函に投げ入るるを見、また或貧しき寡婦（やもめ）のレプタ二つを投げ入るるを見て言ひ給ふ、『われ實（まこと）をもて汝らに告ぐ、この貧しき寡婦は、凡ての人よりも多く投げ入れたり。彼らは皆その豐なる
内より納物の中に投げ入れ、この寡婦はその乏しき中より、己（おの）が有てる生命の料（しろ）をことごとく投げ入れたればなり』
或人々、美麗（もごと）なる石と献物（ささげもの）とにて宮の飾られたる事を語りしに、イエス言ひ給ふ、『なんぢらが見る此等の物は、一つの石も崩されずして石の上に殘らぬ日きたらん』彼ら問ひて言ふ『師よ、さらば此等のことは何時あるか、又これらの事の成らんとする時は如何なる兆（しるし）あるか』イエス言ひ給ふ『なんぢら惑されぬように心せよ、多くの者わが名を冒（をか）し來り「われは夫（それ）なり」と言ひ「時は近づけり」と言はん、彼らに從ふな。戰爭（いくさ）と騷亂（さわぎ）との事を聞くとき、怖づな。斯かることは先づあるべきなり。然れど終は直ちに來らず』
また言ひたまふ『「民は民に、國は國に逆ひて起たん」かつ大なる地震あり、處々（ところどころ）に疫病・饑饉あらん。懼（おそ）るべき事と天よりの大なる兆（しるし）とあらん。すべて此等のことに先だちて、人々なんぢらに手をくだし、汝らを責めん、即ち汝らを會堂および獄（ひとや）に付（わた）し、わが名のために王たち司たちの前に曳きゆかん。これは汝らに證の機（をり）とならん。されば汝ら如何に答へんと預（あらか）じめ思慮（おもんばか）るまじき事を心に定めよ。われ汝らに、凡て逆ふ者の言ひ逆ひ言ひ消すことをなし得ざる、口と智慧とを與ふべければなり。汝らは兩親・兄弟・親族・朋友にさへ付されん。又かれらは汝らの中の或者を殺さん。汝等わが名の故に凡ての人に憎まるべし。然れど汝らの頭（かしら）の髮（け）一すぢだに失せじ。汝らは忍耐によりて其の靈魂（たましひ）を得べし。
汝らエルサレムが軍勢に圍まるるを見ば、其の亡（ほろび）近づけりと知れ。その時ユダヤに居る者どもは山に遁れよ、都の中にをる者どもは出でよ、田舍にをる者どもは都に入るな、これ録されたる凡ての事の遂げらるべき刑罰の日なり。その日には孕（もごもり）りたる者と、乳を哺（の）まする者とは禍害（わざはひ）なるかな。地に大なる艱難（ならみ）ありて、御怒（みいかり）この民に臨み、彼らは劍の刃（は）に斃れ、又は捕はれて諸國に曳かれん。而してエルサレムは異邦人の時滿つるまで、異邦人に蹂躙（ふみにじ）らるべし。また日・月・星に兆（しるし）あらん。地にては國々の民なやみ、海と濤（なみ）との鳴り轟くによりて狼狽（うろた）へ、人々おそれ、かつ
世界に來らんとする事を思ひて膽を失はん。これ天の萬象ふるひ動けばなり。其のとき人々、人の子の能力（ちから）と大なる榮光とをもて、雲に乘りきたるを見ん。これらの事起り始めなば、仰ぎて首を擧げよ。汝らの贖罪（あがなひ）近づけるなり』
また譬を言ひたまふ『無花果の樹また凡ての樹を見よ、既に芽ざせば、汝等これを見てみづから夏の近きを知る。斯くのごとく此等のことの起るを見ば、神の國の近きを知れ。われ誠に汝らに告ぐ、これらの事ことごとく成るまで、今の代（よ）は過ぎゆくことなし。天地は過ぎゆかん、されど我が言は過ぎゆくことなし。
汝等みづから心せよ、恐らくは飮食にふけり、世の煩勞（わずらひ）にまとはれて心鈍り、思ひがけぬ時、かの日羂（ひなわ）のごとく來らん。これはあまねく地の面（おもて）に住める凡ての人に臨むべきなり。この起るべき凡ての事をのがれ、人の子のまへに立ち得るやう、常に祈りつつ目を覺しをれ』
イエス晝は宮にて教へ、夜は出でてオリブといふ山に宿りたまふ。民はみな御教（みをしへ）を聽かんとて、朝とく宮にゆき、御許に集れり。
上に書きましたレプタのことは、マルコ傳１２章にあります。
富める多くの者は、多く投げ入れしが、一人の貧しき寡婦きたりて、レプタ二つを投げ入れたり、即ち五
厘ほどなり。
なるほどこれかと思いました。私は自分に「忘れているじゃないか」といいました。でもこうしてすぐに探せ見つけられるのが、今のパソコンとインターネットのいいところです。
