私のブログのアクセス解析で、「五郎丸」ということで、きてくれた方がいます。そのアクセス解析のグーグルを見ると、私のブログ将門だけでなく、ホームページの 「五郎丸」のこと もリンクされています。
それでそこにありましたリンクで 秋田犬保存会 作出功労犬 に、私の家で長年飼いました（秋田から名古屋３か所、鹿児島と連れて歩きました）剣光号の父親である五郎丸の写真があるのです（この写真は私の父が持っている五郎丸の写真そっくりです。私はあれは写真好きな父が撮ったものだと思っていたけれど）。
でも驚いたのは、このサイトにある清姫という秋田犬です。
この清姫は、私の家にいた剣光号の母親です。私は「清姫」という名前は知っていましたが、写真を見るのは始めてです。剣光号は昭和２６年生まれだと思いましたから、これは昭和２５年くらいの写真なのかな。
母がまだ元気なときに、このときの小犬剣光号（もちろん、この名前をつけたのは私の父です）を、五郎丸の持ち主船越さんから買うときの話をしてくれました。父が亡くなったあとです。そのときの小犬剣光号の値段は、今でも私が驚くほどの金額です。
私の父はそのときもサラリーマンです。払える金額ではありません。でも父は「月賦」で売ってくれと迫ります。
船越さんは、実に秋田犬を大事にするとても素晴らしいかたですが、あの時代に「月賦」という意味が判りません。当然現金でないと駄目だといいます。
だが父は毎日朝、船越さんのところを訪れます。そして月賦で、この小犬を売ってくれと迫ります。
毎朝必ず現れる、このしつこい男に、とうとう船越さんは根負けして、その月賦とやらを認めます。それで剣光号は、私の家の犬になったのです。
実はそのとき、私の母は子宮きんしで入院していました。私のところは、兄と私と弟の男の子３人です。弟はまだ１歳でした。だから母の替わりに、ある女性が毎日ご飯を作りにきてくれていたそうです。
その女性が母の病院にお見舞いに来ていいました。
優しい旦那さまですね
母は何のことか判りません。
それでその彼女がいうのには、毎朝ご飯がすむと、父は、「では女房のところへ行ってきます」と出かけます。でも事実は、母の病院に来たことはありません。
実は、父はこの船越さんのところへ、この小犬であった剣光号を、「月賦で売ってくれ！」としつこく言いにいっていたのです。毎朝です。
もうあまりの熱心さ（普通はしつこいという）に、もう船越さんが、「もう判りました。その月賦とやらに応じましょう」となったのです。
これは、父が亡くなったあと、母が教えてくれたことです。
そのあとも、私の父は札幌に行き、名古屋に行き、鹿児島に行きました。いつもこの船越さんのところから、何匹もの秋田犬が送られてきていました。
鹿児島では、天文館の何人もの社長たちが直接秋田の船越さんのところまで行きまして、秋田犬を買っています。
思えば、なんという時代だったのでしょうね。